こんにちは、くろいずです。
投資に関わる経済ニュースをお届けします。
毎週土曜日に更新し、その1週間でどのようなニュースが発表されていたのか?を分かりやすくまとめています。
また、スイングトレードの成績も毎週公開し、反省点や気付きをまとめています。
長い目で見て、上達する姿を見ていただければと思います。
※投資を推奨する記事ではございません。
※投資は自己責任・自己判断のもとよろしくお願いします。
2023年6月12日~2023年6月16日の経済情報
銀行の信用収縮が顕著に表れてきたアメリカ経済
景気が悪化すると、銀行の企業への融資が極端に引き締められる状況になることが多いです。
銀行からの融資が受けられなくなると、企業の方は新たな事業を始めることが出来なかったり、設備への投資が出来なかったりと経済活動の幅が限定されていきます。
そして、企業の活動が限定的なものに縮小すると、今度は雇用を維持することが難しくなり、失業者が増えてしまします。
そんなデータを表したのが、以下のグラフです。
上記のグラフは、青が銀行の企業に対する融資の基準引き締め率を表したもので、赤色が失業者の割合を表しています。
2020年のコロナショックを例外に、その他のリセッション時には銀行の融資が引き締められた後に失業率が増加していることがわかります。
そして、直近のグラフを見ると銀行の融資がとても引き締められており、この後に失業者が増加することが予想できます。
今の市場は、とても楽観的な見方をする人が多く「これからブル相場(上昇相場)へと移行する!」なんて声も聞こえてきます。
しかし、3月~4月に相次いだアメリカの銀行破綻の影響によって、今の融資引き締め率が高まっているので、これから経済へと直接的な形となって失業率の増加などを引き起こすことになるでしょう。
引き続き、データを観察しながらこれからのリセッションへと備えたいと思います。
2023年5月 米CPIが発表!
今月もインフレを測るうえで重要な指数である、CPIが発表されました。
CPIとは、一定の基準年度を基準として、その年度における一般消費者の物価水準を100とし、それ以降の年度での物価の変動を比較します。具体的には、一定のカテゴリー(食料品、住宅、交通費など)の代表的な商品とサービスの価格を調査し、それらの重み付けを行って指数を算出します。
今まさに、インフレの水準を数値化し、次回のFOMCにて利上げ停止か利上げ継続を見極めようとしているタイミングなので、今回のCPIは注目度が高まっているように感じます。
前年比 | 今回(5月) | 市場予想(5月) | 前回(4月) |
---|---|---|---|
CPI | +4.0% | +4.1% | +4.9% |
コアCPI | +5.3% | +5.3% | +5.5% |
結果は、CPIに関しては予想を下回り、前回と比較しても下落している傾向にあります。
コアCPIに関しては、予想通りの数値となっています。
今回のCPIの結果を受けて、市場参加者の利上げ予想は完全に利上げ停止へと傾きました。
そして、7月にもう一度の利上げが行われるのではないか?と予想されています。
今回の結果は、これまでの急速な利上げが少し時間をかけて経済へと反映されたと判断できるかもしれません。
そうなると、市場参加者の予想通り、次回のFOMCでは利上げが停止されることもあり得ます。
このまま、リセッションを迎えることなくインフレは2%へと落ち着いていくのか?
それとも、過去のインフレのように下落しては上昇し、また下落しては上昇し、を繰り返しながらリセッションを複数回迎えることになるのか?
早まった利上げ停止の判断は、市場へのインフレ期待を招くことになると思います。
当ブログの考えは、まだまだ利上げをする必要があると以前からの予想と変わらないです。
引き続き、警戒感を強めて市場の動きを注視していきましょう。
2023年6月 FOMCが開催!
6月のFOMCが開催されました。
これまで、金利を引き上げ続けたFOMCですが、今回は市場の予想通り利上げを停止しました。
これにて、政策金利は5.00%~5.25%という水準で据え置き状態になります。
しかし、経済はまだまだインフレ率2%の水準まで落ち込んでいないことから、次回以降の会合では利上げが発生すると予想されています。
また、今回のFOMCにて発表されたドットチャートという、会合に参加したものが今後の政策金利を予想するチャートに大きな変化が表れました。
2023年の政策金利を見ると、5.5%~5.75%まで金利を引き上げると予想している人達が多数になっています。
今の政策金利は5.00%~5.25%なので、あと50bpの利上げが必要になるだろうと予想されています。
以前から当ブログでは、政策金利は5%後半までは上昇するだろうと予想していましたが、本当にそのシナリオが実現しそうですね。
そして、現状の経済状況をFOMCではどのように見えているのか?パウエル議長の会見から発言をいくつかピックアップします。
パウエル議長の会見
- 経済活動は緩やかに拡大している。
- 家計や企業への信用状況悪化の影響は、いまだに不明な状態。
- インフレ率は2%まで引き下げる。まだまだ道のりは長い。
- 住宅セクターは低調であるが、住宅インフレが落ち着くのは遅くなる。
- 賃金上昇率は鈍化しているが、ペースは緩やかなものだ。
- 年内の利下げ予想は、適切ではない。
- FOMC参加者のほぼ全員が、さらなる利上げを必要だろうと考えている。
これだけを見ると、まだまだ経済は拡大しており、これまで以上の利上げが行われそうなイメージがありますね。
そして、3月4月に発生したアメリカの銀行破綻による信用収縮の影響が、まだはっきりと表れていないということです。
もしかすると、リセッションは今年ではなく来年以降に発生するかもしれませんね。
おそらく発生するであろうリセッションは、もう少し時間軸を長くして見ておく必要があるかもしれません。
引き続き、積立投資とトレードは継続し、長期保有の買いチャンスに備えて現金を温めておきましょう。
日銀による金融政策決定会合が行われました!
日本の金融政策を決定する会合が行われました。
以前の黒田総裁から植田総裁に変わり、2回目の会合となります。
結果としては、現状と変わらずの金融緩和の姿勢を維持しています。
以下、植田さんの発言をピックアップします。
植田総裁の発言
- 物価・賃金の先行きは不確実で、物価安定目標の達成には時間がかかる。
- 金融緩和を続けることで、賃金上昇を伴う2%の物価安定目標を実現する。
- インフレ率の変化については、思ったよりもデータが遅い。(物価が高い印象を受けている。)
- YCCの見直しに関しては、政策効果と副作用を比較し、毎回の会合で決定する。
上記の発言から、金融緩和を粘り強く続けて、何が何でも物価上昇率2%を維持するまで貫く姿勢を感じますね。
本来であれば、日銀の金融政策のみで物価上昇率2%を達成するのではなく、政府側の減税なども複合的に行う必要があります。
しかし、現在の岸田政権は財務省の言いなりになってしまい、増税路線から舵を切りなおすことができません。
このまま日銀だけが頑張り続けても、日本の物価は安定しないだろうと思いますし、経済に強い政治家が出てこないことにはどうしようもないと思います。
植田さんには、政府からの圧力もあると思いますが金融緩和を続けてもらい、何としても日本の景気を上向きにしてもらいたいですね。
今週のコメント
また一つ、ポジションを取りました!
以前からサイバーエージェントは保有したまま、イー・ギャランティという銘柄のロングを取りました。
ポジションを取った理由は、とくに決算内容が悪いわけでもなく、今後の事業も問題なさそうなのですが、なぜか大幅に下落していたのでロングを取りました。
これは、割と長期保有になるかもしれませんが、このまま保有しておいても問題ないと思います。
また、サイバーエージェントについては、もう一段の上昇が見込めそうなのでしばらく様子を見ます。
学べるラブリーの新シーズンが始まりました!
投資についてアレコレを学べる、松井証券さんが制作しているYoutube番組です。
今シーズンから、投資家の井村俊哉さんも参戦し、ファンダメンタルズ分析について紹介してくれるようです。
とても面白い番組なので、ぜひ見ていただければと思います。
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