こんにちは、くろいずです。
投資に関わる経済ニュースをお届けします。
毎週土曜日に更新し、その1週間でどのようなニュースが発表されていたのか?を分かりやすくまとめています。
※投資を推奨する記事ではございません。
※投資は自己責任・自己判断のもとよろしくお願いします。
2023年10月2日~2023年10月6日の経済情報
2023年9月 日銀短観が発表!
日本の中央銀行が四半期ごとに公表する経済の調査結果が発表されました。
以下のような特徴があります。
- 経済活動の評価: 日銀短観は、日本国内の企業に対して経済活動に関する評価を求める調査です。これには生産活動、雇用、設備投資、物価、外国為替相場などが含まれます。
- 企業からのフィードバック: 日本国内の企業が調査に回答し、自社の業績と展望に関する情報を提供します。この情報は、日本銀行や政府、市場分析家、経済学者などが経済の動向を評価するのに役立ちます。
- 指標の公表: 調査結果は、日本銀行によってまとめられ、指数として公表されます。指数の変動は、日本経済の現状や景気の動向を示す重要な指標の一つとなります。
- 異なるセクターへの適用: 日銀短観は、製造業や非製造業、小売業、サービス業などさまざまなセクターに適用されます。それぞれのセクターにおける見通しや意見が含まれます。
今回の発表は、以下のような結果でした。
大企業業況判断 | 今回(9月) | 市場予想(9月) | 前回(6月) |
---|---|---|---|
製造業 | +9 | +6 | +5 |
非製造業 | +27 | +24 | +23 |
かなり景気が良さそうなデータになっていますね。
これまでの日銀短観の業況判断を見ても、日本の景気は上向きつつあるような気がしますね。
こちらが従業員の給料に反映されると、消費が活性化され、より一層景気が良くなるでしょう。
今は、慢性的な人手不足が問題になっているところもありますが、人手不足は賃上げに繋がるので、経済にとっては良い影響を与えます。
ですので、働き手としてはこれから貴重な労働力になるので、基本的に賃金上昇のトレンドは止められないと思います。
また、来年から新NISAも始まるので、日本人の投資が今よりは増えることになるでしょう。
投資が増えれば、その分企業は設備投資などを行い、新たな雇用の確保に繋がるので日本の景気は上向きトレンドが継続するだろうと思います。
これから、日本株はアップサイドへの期待感により、長期的に株価は上昇し続けると考えています。
日銀短観は、その証明をするデータの一つです。
来年からの新NISAでは、TOPIX連動のETFなどへの投資が選択肢としては有りな気がしますね。
2023年9月 米ISM景気指数が発表!
企業の購買担当者へ調査されるISM景気指数が発表されました。
こちらの指数では、製造業と非製造業に分かれて集計され、企業の経済活動の景況感を測るために使われます。
- 製造業景況指数(Manufacturing Purchasing Managers’ Index, PMI): 製造業の生産活動、新規受注、在庫、雇用などの項目について調査し、それらの指標を総合的に評価したものです。PMIは、50を基準として、50以上で景況の改善を示し、50以下で景況の悪化を示します。
- 非製造業景況指数(Non-Manufacturing Purchasing Managers’ Index, NMI): 非製造業(サービス業、建設業など)の新規受注、ビジネス活動、雇用、在庫などの項目について調査し、それらの指標を総合的に評価したものです。NMIも、50を基準として、50以上で景況の改善を示し、50以下で景況の悪化を示します。
ISM景気指数 | 今回(9月) | 市場予想(9月) | 前回(8月) |
---|---|---|---|
製造業 | 49.0 | 47.9 | 47.6 |
非製造業 | 53.6 | 53.6 | 54.5 |
これまでは、製造業の停滞が目立っていましたが、今回の発表では50近くまで盛り返していますね。
また、非製造業に関しては、今まで通り景気が良さそうですね。
今回のISMの発表を受けて、景気の過熱感から金利の上昇が懸念され、債券が売られています。
インフレは鈍化傾向にありますが、まだまだ予断を許さない状況での強い経済指標などが発表されると、市場は敏感に反応しますね。
まだ、Bad news is Good news.Good news is Bad news.の中にあるということでしょうか?
これからも、強い経済指標が出てくるたびに債券価格の下落→金利の上昇→株式に悪材料といったサイクルは続くと思います。
2023年9月 米雇用統計が発表!
経済活動を測るうえで重要な指標である、雇用統計が発表されました。
- 労働力参加率(Labor Force Participation Rate): 労働力参加率は、ある国や地域において、労働可能な人々が労働市場に参加している割合を示します。就業者や求職者の人数を労働力として計算し、総人口に対する割合として表されます。
- 失業率(Unemployment Rate): 失業率は、労働市場において仕事を求めているが見つからず、かつ積極的に求職している人々の割合を示します。一般的に、失業率が低くなると、労働市場が健全であることを示し、経済の好調を反映する指標とされています。
- 雇用創出数(Employment Creation): 雇用創出数は、ある期間(通常は月次または四半期)における新たに創出された雇用の数を示します。これは、新たな雇用契約や雇用拡大によって生まれた雇用機会の数を指します。
雇用統計 | 今回(9月) | 市場予想(9月) | 前回(8月) |
---|---|---|---|
雇用者数 | 33.6万人 | 17.0万人 | 22.7万人 修正前(18.7万人) |
失業率 | 3.8% | 3.7% | 3.8% |
平均時給 | 4.2% | 4.3% | 4.3% |
労働参加率 | 62.8% | – | 62.8% |
またまた、雇用者数のブレが大きく出た雇用統計になりました。
しかし、失業率が上昇している点に注意です。
というのも、今回の雇用者数の増加はパートタイムでの労働者が増えたことによる影響が大きいからです。
パートタイム労働者は、すぐクビを切られてすぐ他のパートタイムの仕事へと移ります。
ですので、雇用者数が増加し、失業率も増加するというわけです。
また、平均時給の鈍化もパートタイム労働者の増加が影響していると思われます。
おそらく、今回の雇用統計では雇用者数が強いから景気が良い!と勘違いしそうになりますが、実体は想定よりはるかに悪化しているだろうと思います。
これから、パートタイム労働者も仕事がなくなって、失業率だけが伸び続けることになれば、いよいよリセッションへと突入し、金利は下がるだろうと予想します。
その時、米国株は下落し、金利差が縮むことによる円高になるだろうと思いますので、絶好の米国株の買い場が訪れるのではないか?と思いますので、引き続き現金を貯めておきましょう。
今週のコメント
S&P500を今買うべきではない理由
S&P500は、逆金融相場→中間反騰→逆業績相場へと突入しました。
上記は、S&P500の日足チャートです。
見事にトレンドを形成していることがわかります。
自分の予想では、今年の年末にS&P500は4100ポイント付近まで下落するのではないか?と思っています。
つまり、今の水準から5%ほど下がるということです。
理由は、強気になれる経済環境や世界情勢ではないからです。
未だに米国債は逆イールドが続いていますし、インフレを鈍化させようにもバイデン政権が自動車業界のストライキを応援したり、半導体企業への投資を行うTips法などを可決したり、インフレを上昇させる政策ばかり進めていたりと…
おそらくバイデンとしては、お金をばら撒いて来年の選挙で勝ちたいということでしょうが、その前に経済がクラッシュする可能性が高いです。
今の高金利高インフレの高圧経済では、多くの人の経済活動に支障が起きます。
(一部のお金持ちには、むしろ都合が良かったりしますが…)
このような状況で、アメリカ株に強気になれるわけがないだろうということです。
いまだにアメリカ株が最強だと思っている風潮がSNS上では多く見られますが、もう少し考えてから投資したほうがいいだろうと思います。
「市場は最大限の人を巻き込んでクラッシュする」と言われますが、その日が近づいているような感じがします。
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