【インフレは継続】金利予想が楽観的である時は、金利上昇を疑う

投資
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こんにちは、くろいずです。

投資に関わる経済ニュースをお届けします。
毎週土曜日に更新し、その1週間でどのようなニュースが発表されていたのか?を分かりやすくまとめています。

※投資を推奨する記事ではございません。
※投資は自己責任・自己判断のもとよろしくお願いします。

2023年9月25日~2023年9月29日の経済情報

2023年8月 米PCEデフレーターが発表!

消費者の行動に基づいて計算される、PCEデフレーターが発表されました。

こちらの指数は、CPIよりも経済の実態に近い物価変動を表していると言われているため、FRBなどが金融政策の意思決定をするために使われる重要な指標です。

個人消費支出(Personal Consumption Expenditures, PCE):これは、アメリカの世帯や個人が購入する商品やサービスにかかる支出を示す指標です。これには食料、住居費、医療費、交通費、エンターテインメント費などが含まれます。個人消費支出はアメリカのGDP(国内総生産)の大部分を占めるため、その変動は経済全体の動向に大きな影響を与えます。
PCEデフレーター:個人消費支出の物価変動を示すための指標で、消費者が支出する商品やサービスの価格変動を追跡します。これにより、消費者物価の変動を測定し、インフレーション(物価上昇)やデフレーション(物価下落)の兆候を検出するのに役立ちます。

前年比今回(8月)市場予想(8月)前回(7月)
PCE+3.5%+3.5%+3.4%
コアPCE+3.9%+3.9%+4.3%

原油価格の上昇なども影響して、CPIと同様に総合指数の方は上昇傾向にあり、食品およびエネルギーを除いたコアPCEのほうは下落傾向にあります。

全体的にインフレは落ち着いてきているのだろうと思いますが、やはり原油価格などが高騰してしまうとどうにもならない感じですね。

そもそもニクソンショック以降のアメリカドルは、原油などのコモディティに裏付けされている資産です。
本来ならば、アメリカドルの金利が上昇し、ドル指数が上昇すると原油価格などは下落する傾向にあるのですが、今はドル指数も上昇し原油価格も上昇しているという、かなり特殊な状況にあります。

これまでであれば、金利を上昇させてドル指数を上昇させれば、原油などのコモディティ価格が相対的に下落するので、インフレが収まっていたことだろうと思います。
しかし、今の世界情勢ではコモディティ価格が収まるはずがなく、原油価格についてもサウジアラビアなどに喧嘩腰のアメリカ民主党では交渉に応じてくれるはずもないでしょう。

来年の大統領選挙で、もし民主党が勝利してバイデン政権がこのまま継続すると、インフレの影響によって本当にアメリカドルの価値は失われてしまうかもしれません。

バイデン政権がインフレを抑える気がないことは、AI技術などのハイテク事業に膨大な資金提供を行ったり、今アメリカで起きている自動車業界のストライキに労働者側の立場で賃金上昇を支援したりと、市場に資金を流す政策ばかり力を入れています。
本当にインフレを抑えるのであれば、経済が破壊されるぐらいの抑制が必要ですが、お金を刷って配って人気を取りたい政権ではそこまで頭が回らないでしょう。

来年から始まる新NISAで、これから投資を始める人も増えると思いますが、アメリカ株が最強と言われていた時代はすでに終わっています。

アメリカ一辺倒のポートフォリオになってしまわないように、全世界株式などのインデックスに投資しておくのが良い選択だと思います。

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今週のコメント

これまでの金利予想を振り返る

今年も残すところ3ヶ月となりました。
去年は、今ぐらいから金利が下落し始め、リセッションに入るだろうと思っていましたが、金利の水準が思ったより下がらないことに驚いています。

そこで、当ブログで紹介していた金利予想を時系列でもう一度振り返りたいと思います。

2023/1時点
引用:CME FedWatch Tool
2023/2時点
引用:CME FedWatch Tool
2023/3時点
引用:CME FedWatch Tool
2023/4時点
引用:CME FedWatch Tool
2023/5時点
引用:CME FedWatch Tool
2023/6時点
引用:CME FedWatch Tool
2023/7時点
引用:CME FedWatch Tool
2023/8時点
引用:CME FedWatch Tool
2023/9現在
引用:CME FedWatch Tool

これまでの金利予想を並べてみると、予想が楽観的過ぎることがわかります。
現時点でも金利は5.25-5.5で高止まりの予想になっていますが、おそらく金利はまだ上昇するだろうと思います。

そして、利下げ時期も来年7月の予想ですが、そこから半年ぐらいずれ込んでもおかしくないと思います。
それほどまでに、市場の予想が楽観的過ぎます。

金利が下げ始めたころにリセッションが訪れるため、過去の金利予想の外れ方から考えるとリセッションは2025年の初頭かもしれません。
大統領選挙が終わって、4年間は安泰だから経済崩壊してでもインフレ抑えよう!というモードに入ってからのリセッションですね。

引き続き積立投資は継続して、スポットで購入するタイミングは様子見を継続といった感じでしょうか。

新NISAが始まっても、すぐに資金を投入しないほうが良さそうですね。
いつの時代も、少し冷めた目線で市場を見るぐらいがちょうどよいのだろうと思います。

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