【利上げ停止後の米国金利】市場の金利予想と実体経済の反映の遅れ

企業分析
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こんにちは、くろいずです。

投資に関わる経済ニュースをお届けします。
毎週土曜日に更新し、その1週間でどのようなニュースが発表されていたのか?を分かりやすくまとめています。

また、スイングトレードの成績も毎週公開し、反省点や気付きをまとめています。
長い目で見て、上達する姿を見ていただければと思います。

2023年5月8日~2023年5月12日の経済情報

米金利は利上げ停止後、〇〇ヶ月高止まる?

市場参加の多くが利上げ停止&利下げに転じると予想している現在ですが、過去のリセッションを見ると利上げが停止されてから、利下げに転じるまでに数ヶ月かかっているようです。

2023/5/9時点の市場参加者の金利予想
過去の利上げ停止とリセッション

現在の予想では、6月のFOMCにて利上げが停止され、3ヶ月後の9月には利下げが始まっていると予想されていますが、過去の利上げ停止~利下げまでの期間を見ると、最短でも5ヶ月は様子を見ています。

過去の暴落利上げ停止期間
ITバブル崩壊2000年~2001年6ヶ月間
リーマンショック2008年~2009年12ヶ月間
コロナショック2020年5ヶ月間

過去の歴史から見ると、今回の利上げも半年ほどは高止まりする可能性があります。
そうなると、市場の予想とは異なり2023年は利下げを始めることはできないと思います。

なぜ、利下げを始めるまでにある程度の時間が必要なのかというと、金利を上昇させてから実体経済に反映されるまでには時間がかかるからです。

金利を上昇させた瞬間に景気が後退するのであれば、FRBはそれほど難しい対応をすることにはならないでしょう。
しかし、経済とは世界中の人々が複雑に絡み合い、生産・製造→消費者までの過程に多くの人や企業が絡んでいます。
そのため、実体経済へ確実に反映されることを確認するには、どうしても時間がかかるということです。

つまり、今の市場の予想とは大きく乖離する可能性が高く、そうなった場合に株式市場は暴落し始めることになるでしょう。

そもそも、自分としては米国の金利は5%後半までは上昇すると予想していますので、今後も利上げは行われると思います。

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2023年4月 米CPIが発表!

経済のインフレを測るうえで重要なCPIが発表されました。
CPIとは、消費者物価指数とよばれ物価上昇率を示す指標としてインフレの測定などに用いられる指数です。

2023年4月のCPIは、以下の結果となりました。

ほぼ予想通りの結果となり、これを好感して株式市場は上昇しました。

そして、予想通りの結果が出たということで、金利予想は利上げ停止へと大きく傾いています。

2023/5/11時点

しかし、本来目指すべきインフレ率は2%なので、今の5%のインフレからかなり乖離していることになります。

このまま、市場の金利予想通りに利上げ停止→利下げが行われるのか?
それとも、市場の金利予想と大きくかけ離れた利上げが行われるのか?

6月のFOMCまで時間がありますので、これから出てくる材料によっては金利の予想も変わってくるでしょう。(現に5月利上げ停止の予想は、25bpの利上げ予想に変わっていきました。)

今の世界経済状況では、楽観的に見るよりも悲観的かつ懐疑的な見方をしていたほうが生き残れる可能性が高そうです。

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今週のコメント

トヨタの昨年度決算が過去最高益を達成!

世界がEVへとシフトしている中、これまでのハイブリッド技術や水素エンジン、そしてEV車と全方位戦略で立ち向かっているトヨタが過去最高益をたたき出しました。

営業収益が5兆円越えで過去最高を達成したわけですが、円安や原材料価格の高騰により利益はマイナスへ転じました。

こういった経験から、去年の半導体不足などの状況に陥った場合でも問題なく生産ができるようにするため、半導体のリスクを見える化するなど対策にも取り組んでいるようです。

そして、株主に対しては大幅な増配を実施し、今後は配当性向30%から安定的・継続的な増配へと株主への還元にも力を入れていくようです。

自分はトヨタの株を保有しているので、株主への還元の姿勢がしっかりしていると安心して長期保有できますね。

また、世の中的にはEVへのシフトが現実的ではないし、CO2の排出量もそこまで削減できているわけではないということが明るみになってきています。

そんな中、注目を集めているのがトヨタの水素エンジン技術です。

トヨタはEVシフトは現実的ではないことを理解していましたが、脱炭素の流れは確実に必要だということで水素をエネルギーとして注目していきました。

そして、水素を確保するためにタイの財閥企業と連携して、水素の確保を行ってきました。

今後は、水素の時代が到来すると思いますし、現に日本は自動車だけではなく海運などでも水素は注目され始めています。

おそらく、トヨタや日本の動きを見て世界も水素エネルギーに注目し始めると思います。
そして、EVが現実的ではないことを理解し始めた企業から水素エネルギーへのシフトが行われると思います。

つまり、自動車の観点から見ても、エネルギーの観点から見てもトヨタのように全方位戦略を取れる企業に投資しておくことで、今後の恩恵を受けることができます。

これからのトヨタの成長に期待したいところですね。

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