【転換点となった2024年】今年一年間の流れから見る2025年の予想と投資戦略

週刊投資経済
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こんにちは、くろいずです。

毎週土曜日に更新する、投資に関わる経済ニュースをお届けします。
1週間内に発表された経済指標などを定期的にウォッチし、今後の経済動向について解説します。

※投資を推奨する記事ではございません。投資は自己責任・自己判断のもとよろしくお願いします。

2024年12月23日~2024年12月27日の経済情報

今年もお疲れ様でした!

今週は、いつも取り扱っている経済指標の発表が無かったため、2024年を通しての統括と2025年の予想と戦略について当ブログの見解を解説します。

いろんなことが転換点となった2024年でしたが、今年も無事に過ごせたことに感謝し、おそらく激動の一年となる2025年を迎えたいと思います。

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景気後退は訪れなかったが、予兆がはっきりと出た2024年

当ブログでは、以前から景気後退からのリセッションが訪れると定量的な観点から、データを用いて説明してきましたが、今のところ市場がクラッシュするほどの出来事は起きていませんでした。8月の日銀が不要な利上げを行った時と9月に石破総裁が誕生した時に日本株は一時的な暴落に見舞われました。

ただ、この下落を乗り越えて日経平均は4万円を超えて、2024年を終えました。このことから、日本株は一時的な不安を感じ取ってはいますが、世界的に相場がクラッシュするほどの金融危機などを誘発したわけではありません。今のところ、日本が起点となり世界同時株安などのクラッシュを起こすことはなさそうだと思います。

しかし、2024年には日銀がマイナス金利を解除し、日本の政策金利を0.25%まで引き上げたことと、アメリカのFRBが利下げを始めたことで、これまでのお金の流れが逆流し始める転換点の年になったことは、間違いないでしょう。これまで、2022年からのアメリカ利上げによる日米金利差の影響で、ドル円は円安方向へと突き進みましたが、2025年からはその流れが逆になり円高ドル安に進んでいくだろうと思います。ただ、1ドル=100円の水準まで巻き戻るか?と言われれば、そこまでではなさそうな印象を受けます。円高が進んでも、2025年は1ドル=130円ぐらいまでで見ておきます。2026年も円高の流れが続くのであれば、1ドル=100円の水準まで戻るかもしれません。

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日本の利上げは経済にとって悪影響

当ブログでは散々主張していますが、アメリカが利下げを行う理由は経済状況が不安定になっているからです。これまでの高金利政策によって経済の減速が顕著に表れ、利下げをしないと国民の生活に影響が出てしまうほど経済状況が悪化しています。利下げは経済を刺激するため、株価を押し上げる要因になると思われるかもしれませんが、このタイミングの利下げは景気後退が懸念されます。

そして、日米の金利差がひらいていたことにより、これまで円安が進んでいたわけですが、アメリカが利下げを行うと日米の金利差が縮まるため円安は止まると思います。ただ、日本は海外からの輸入に頼っている部分が多く、為替が円安へ進むと物価高の影響を受けます。そのおかげで30年間のデフレを脱却しつつあるのですが、今度はインフレを止めようとしているため利上げを行っています。

今は、アメリカが利下げをすれば円高に戻る局面ですが、一時的にインフレが行き過ぎてしまう懸念もあり、日本が利上げを行って日米金利差を日本主導で縮めていこうと考えているわけです。当ブログの見解としては、日本の利上げがドル円レートに及ぼす影響よりも、アメリカの利下げがドル円レートに及ぼす影響のほうが大きいと考えているので、アメリカの利下げを待てばよいと思います。なので、為替レートだけを見た拙速な利上げは、経済にとって悪影響を及ぼすと考えています。日本が積極的に利上げを行うのは、個人消費が活性化し、経済が過熱しすぎた時でしょう。

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2025年の見通しと投資戦略

2025年といえば、いよいよトランプ政権が始まります。トランプ氏は、「アメリカのドル高が容認できない」といった趣旨の発言もあった通り、自国の経済を優先させるためにドル安が望ましいと考えているはずです。自国通貨安は、近隣窮乏化を招いて自国経済にとって有利に働くといった経済学の基本を実行すると思います。

そこで、トランプ政権になればどのような政策を実行するのか?とその政策が為替にどういった影響を与えるのか?を表にしてまとめて見たいと思います。

トランプ政権政策為替
税財政法人税の引き下げ
所得税の減税(トランプ減税)
ドル高
関税中国を筆頭に各国の関税引き上げドル高
脱炭素パリ協定(温暖化ビジネス)の脱退
EVシフトからの脱却
ドル安
エネルギー石油の増産ドル安
移民問題不法移民の追放ドル高
金融政策政策金利の引き下げドル安

ざっと見た感じ、ドル高にもドル安にもなる政策を盛り込んでおり、為替がどちらに動くのか?は各政策の程度問題になると思います。そして、トータルで見るとドル安の政策を重点的に行っていくというのが、トランプ政権になると思います。なので、「トランプ政権が誕生した!→いきなりドル安」のような単純な動きにはならないと想定します。年間を通して、じわじわとドル安に誘導されていくような2025年になると思います。

そこで、ドル安円高になると日本株に及ぼす影響としては、悪影響になると思います。日本には輸出で儲けている大企業が多く存在しているため、自国通貨が高くなるとドル換算した時にその分割増しで商品を売らなければいけないからです。なので、トランプ政権に移行し、ドル安円高へと動き始めると、日本経済にとってはマイナスな影響が出始めるでしょう。

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2025年に注目している銘柄

上記の内容を踏まえて、当ブログが注目しているのがエネルギー銘柄であるINPEX(1605)です。INPEXは石油や天然ガスのエネルギーを調達して、日本国内に供給している企業です。

まず、為替ですがこれから円高へ振れる可能性が高いということは、説明してきました。円高になるということは、海外からの調達コストが下がるということです。つまり、海外で生産しているコストや直接購入するコストなどが下がります。これは、輸入企業にとっては追い風となるはずです。

そして、トランプ政策による石油の増産です。これは、世界のエネルギー価格を押し下げる効果があります。なので、エネルギーを売っている企業からすれば向かい風となります。

この二つを見ると、INPEXにとっては±0となると思ったかもしれませんが、円高になるより先にエネルギー価格が下落すると予想します。石油は掘ればすぐに価格が下がりますが、為替は複合的な要因で決定されますので、そう簡単には円高に行きません。すると、エネルギー価格が下落した時にINPEXなどのエネルギー関連株は下落すると思いますが、その後の円高により有利な状況へ進むと予想しているので、下がったタイミングで押し目買いするのが理にかなっているのではないか?と睨んでいます。

他にもAI需要によるデータセンターに関連する銘柄や、電力に関連する銘柄など投資戦略としてはいろいろありますが、一番シンプルな戦略が上記のINPEXになると考えています。この戦略通りにシナリオが進めば、タイミングを逃さず実行したいところです。

※投資は自己責任・自己判断のもとよろしくお願いします。

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