こんにちは、くろいずです。
投資に関わる経済ニュースをお届けします。
毎週土曜日に更新し、その1週間でどのようなニュースが発表されていたのか?を分かりやすくまとめています。
※投資を推奨する記事ではございません。
※投資は自己責任・自己判断のもとよろしくお願いします。
2023年9月4日~2023年9月8日の経済情報
2023年8月 米ISM景気指数が発表!
企業の購買担当者へ調査されるISM景気指数が発表されました。
こちらの指数では、製造業と非製造業に分かれて集計され、企業の経済活動の景況感を測るために使われます。
- 製造業景況指数(Manufacturing Purchasing Managers’ Index, PMI): 製造業の生産活動、新規受注、在庫、雇用などの項目について調査し、それらの指標を総合的に評価したものです。PMIは、50を基準として、50以上で景況の改善を示し、50以下で景況の悪化を示します。
- 非製造業景況指数(Non-Manufacturing Purchasing Managers’ Index, NMI): 非製造業(サービス業、建設業など)の新規受注、ビジネス活動、雇用、在庫などの項目について調査し、それらの指標を総合的に評価したものです。NMIも、50を基準として、50以上で景況の改善を示し、50以下で景況の悪化を示します。
ISM景気指数 | 今回(8月) | 市場予想(8月) | 前回(7月) |
---|---|---|---|
製造業 | 47.6 | 47.0 | 46.4 |
非製造業 | 54.5 | 52.5 | 52.7 |
前回は、どちらも予想を下回る結果でしたが、今回の結果はどちらも予想を上回る強い結果となっています。
今、あまり強い結果が出てしまうと金融引き締めが効いていないのか?と判断され、より一層金利上昇へと傾いてしまう可能性があります。
市場参加者の金利予想を見ると、9月は金利据え置きでほぼ確定しそうですが、11月か12月あたりに利上げが行われるのではないか?と疑っているような様子です。
11月のFOMCまで時間があるので、9月10月のCPIやISM、雇用統計などこれから出てくる経済指標が与える影響は大きいでしょう。
おそらく、今の金利水準だと経済はもう一度インフレへと動くだろうと予想します。
インフレを抑えたければ、やはり失業率が上昇しないことには難しいでしょう。
どれだけ金利を上昇させても、人々が働いて賃金を手にしていれば、自然と物価は上昇し続けるだろうと思います。
インフレは、上がったり下がったりしながらいずれ落ち着くとは思いますが、おそらく相当な痛みを伴うはずです。
株式市場はソフトランディングする!という予想を立てる人も大勢いますが、自分はハードランディングのリーマンショック以上のクラッシュが起きて、経済は正常な姿へと戻っていくと予想しています。
経済がクラッシュしなかったとしても株式市場の恩恵を受けれられるように、積立投資は継続し続け、いざハードランディングが起きた時に買い向かえるよう現金を貯めておく、両取り戦略を立てておくのが良いと思います。
今週のコメント
S&P500指数は下落局面?
これまで株が下がっている時は悪いニュースはそのまま悪いニュースとして受け取られ、良いニュースもそのまま良いニュースとして受け取られていました。
今は、株が上昇している局面で悪いニュースは良いニュースとして受け取られ、今回のISMのような良いニュースは金利上昇を懸念させる悪いニュースとして受け取られています。
S&P500の日足チャートを平行チャネルで引いたものです。
青の局面と赤の局面でニュースの捉えられ方が違います。
こうやって見ると、状況が整理されて今はどの状態なんだ?という現在位置を把握できますね。
おそらく、これから2022年のような下落局面へと向かっていると思いますが、これもまたどこで反転するかはわかりません。
上記のグラフは、中央銀行が発行したお金の量を表したものです。
2020年のコロナ時に明らかに上昇しており、今はばら撒いたお金を回収しようとしているタイミングです。
2022年初頭ぐらいからお金をばら撒くのを一旦止めて、出回るお金が頭打ちになっていますが、本来であれば赤色で引いた補助線のところまで下がってこないとこれまで通りの経済に戻りません。
(グラフ上では、何回か角度を変えてお金の量の増え方が変わっていますが、コロナ直前の角度だと赤い補助線あたりになると思います。)
順当に考えれば、今はお金を回収しようとしている局面で、株価が上昇するというよりは下落よりに動くのが普通だと思います。
しかし、2023年は株式は強い上昇を続けました。
この上昇が続くだろうと予想する方が多いようですが、大局観で見れば一時的な上昇であり、下落途中の踊り場的な相場だろうなと思います。
投資はどれぐらいの時間軸で判断するか?によって捉え方が変わります。
自分の投資スタイルに合った時間軸で、今の株式市場を見ることが大事です。
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