こんばんは、くろいずです。
8月25日から開催されているジャクソンホール会議ですが、26日のパウエル議長の講演が株式市場に波紋を広げているようです。
今回は、そちらの内容を深堀し、今後の株式相場を予想していきたいと思います。
パウエル議長の発言まとめ
ジャクソンホール会議にて、パウエル議長が発言されていた内容をまとめます。
- FRBの仕事は、物価を安定させること。物価の安定がなければ、経済は機能しない。
- 物価の安定を実現するために、需給のバランスを我々の手段を用いてよりよくする。
- 9月のFOMCは、入ってくるデータを見て総合的に判断する。
- 物価を安定させるために、引き締めのスタンスを継続する。
- 過去の早まった金融緩和による、景気後退の反省を活かす。
- 仕事をやり遂げるまで継続する。
上記の内容が、主な発言になります。
発言の内容を見ると、どちらかというとタカ派よりな気がします。
そして、パウエル議長の講演後に株価は下落しました。
また、9月のFOMCの利上げ幅予想は、0.5bpよりも0.75bpのほうが可能性として高いと思っている人が多いようです。
おそらく、市場に参加している投資家は、ここまで経済が下がってきたのだから、もうFRBとしては利上げを行えないだろうと思っていたが、その予想に反してパウエル議長がタカ派的な発言をしたことに警戒感を抱いたのだろうと思います。
米国はハードランディング不可避?
以前から、エブリシングバブルの崩壊という書籍で、現在の経済状況を予想していたエミンさんの予想が面白かったので取り上げます。
インフレはピークアウトしていない
米国総合CPI指数は、ピークアウトしたかのような動きを見せていますが、エミンさんが言うには総合CPIではなくコアCPIを見るのが大事だと言われています。
なぜなら、総合CPIではエネルギーや食糧品の物価上昇率が含まれるので、その影響が大きいからです。
エネルギーと食料品を含まないCPI指数こそ、本当に見るべきインフレ率だと言われています。
そして、コアCPI指数は横ばいとなっており、この時点でインフレがピークアウトしていると判断するのは難しいだろうと言われています。
こちらのコアCPI指数が下がってくると、本当のインフレを退治したと言えます。
ベアラリーはまだまだ続いている
そして、7月からの株価の上昇で今回のクラッシュは底をついたのではないか?と予想されている方が多いですが、テクニカル的に見るときれいな抵抗線があり、今回もそこにぶつかると下落が始まりました。
そして、リーマンショック時のチャートを見てみると、下落しつつも15%や20%の上昇は一時的に発生しています。
しかし、最高値を更新する前に下落していることから、今回の7月~8月の上昇も典型的なベアラリーの相場であると言われています。
まとめ
今回のパウエル議長の発言を見て、やはりまだまだ利上げを行うんだろうなと自分は予想しました。
そして、一貫して言えるのはまだまだリスクオンの相場ではないということです。
アメリカは、二四半期連続でGDPが下落したことから、テクニカルリセッションに入ったと言われていますが、その定義は間違いではなかったことが証明されつつあります。
- テクニカルリセッション状態にあること
- 利上げがどこまで行われるか明言されていないこと
- チャートもベアラリーが続いていること
- インフレがピークアウトしたと証明できないこと
- 金利の逆イールドが続いていること
※逆イールドについては過去記事参照
この辺りの不透明さがなくならない限り、まだまだ株式相場は下落していくでしょう。
自分は、以前から相場の上昇に懐疑的な目線で見ていましたが、おそらくまだまだ現金比率を高めて様子を見ることが続きそうです。
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