【日銀チャレンジ?】日銀の金融政策は日米の経済指標に大きく影響されています

投資
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こんにちは、くろいずです。

投資に関わる経済ニュースをお届けします。
毎週土曜日に更新し、その1週間でどのようなニュースが発表されていたのか?を分かりやすくまとめています。

※投資を推奨する記事ではございません。
※投資は自己責任・自己判断のもとよろしくお願いします。

2023年12月18日~2023年12月22日の経済情報

2023年12月 日銀金融政策決定会合が行われました!

日本の政策金利を意思決定するための会合が行われました。
こちら、植田日銀総裁の今回の発言となります。

植田日銀総裁の発言まとめ

  • 粘り強く金融緩和を続ける。
  • 2%を目標にする物価の目標達成については、確度は上がってきているが閾値に達するまではデータや情報を見て総合的に判断する。
  • 賃金・物価の好循環が強まっていくかを見極める必要がある。
  • 米国金利については、利下げがあれば日本経済や為替レートにも影響が出るが、日本経済・物価に与える影響を考慮して金融政策を決める。
  • 金融政策については、毎回の会合で決定するためサプライズを必ず避けられるわけではない。

今回の発言を聞くと、物価はこれまで上昇してきましたがまだまだ賃金の上昇が追い付いていないのかな?と思わされます。
そして、物価上昇率の2%を達成するには賃金の上昇が必要だ!と暗に言っているような気もしました。

また、米国の金利が来年から下がってくるだろうと思われていますが、日本経済への影響を考慮して金融政策を決めると言われていることから、まだまだ金利水準を引き上げないような感じがします。
(日銀が金利を上げなくても、米国が金利を下げてくれれば相対的に金利差が縮まるので。)

おそらく、来年もすぐに日銀が行動することは無いだろうと思いますので、日本株にとっては追い風の状況が続くのかなと思いました。

ただ、いざ金利を引き上げないといけない状況になった場合の意思決定は、すごく早そうな気がします。

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2023年12月 日本のCPIが発表!

日銀の金融政策を変更できないほど、景気が強くないとされている日本経済ですが、ここで日本経済の強さを表す一つの指標が発表されました。

CPIとは、一定の基準年度を基準として、その年度における一般消費者の物価水準を100とし、それ以降の年度での物価の変動を比較します。具体的には、一定のカテゴリー(食料品、住宅、交通費など)の代表的な商品とサービスの価格を調査し、それらの重み付けを行って指数を算出します。
CPIは通常、インフレーション(物価上昇)やデフレーション(物価下落)の指標として使用されます。インフレ率は、異なる期間でのCPIの変動を通じて計算されます。

前年比今回(12月)市場予想(12月)前回(11月)
CPI+2.8%+3.3%
コアCPI+2.5%+2.5%+2.9%
コアコアCPI+3.8%+3.8%+4.0%

これまでの日本社会を考えると高いインフレ率にはなっていますが、ピークアウトした後の下落が始まっているようです。

おそらく、日銀総裁の植田さんの発言にもあったようにこのまま物価が落ち着き、インフレ率2%を維持することは難しいのだと思います。

そして、これからアメリカは利下げへ向かうと思われるので、利下げが実行されれば日米金利差が縮小し、ドル円は円高に振れることになります。
そうなると、これまで円安によるコストプッシュ型で発生していたインフレが徐々に落ち着き始めるため、これからはインフレが下落するという見立てになるでしょう。

なので、植田さんの物価上昇率が2%を到達する確度は上がっているが、閾値に達していないという発言はニュアンスとしては正しいだろうと思いました。

ただ、このまま金融緩和を続けると再び円安を迎えることになると思いますが、その時にどれだけのインフレが発生するかは読めません。

過熱した経済を短期間で急激に冷まそうとすると、副作用が大きくなってしまいます。
今後の植田日銀の舵取りと日本経済の動向に注意が必要です。

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2023年12月 米PCEデフレーターが発表!

日銀の金融政策へ影響を与えるアメリカの経済指標が発表されました。
PCEデフレーターはFRBが重要視している指標になっているため、日銀も注目していることでしょう。

個人消費支出(Personal Consumption Expenditures, PCE):これは、アメリカの世帯や個人が購入する商品やサービスにかかる支出を示す指標です。これには食料、住居費、医療費、交通費、エンターテインメント費などが含まれます。個人消費支出はアメリカのGDP(国内総生産)の大部分を占めるため、その変動は経済全体の動向に大きな影響を与えます。
PCEデフレーター:個人消費支出の物価変動を示すための指標で、消費者が支出する商品やサービスの価格変動を追跡します。これにより、消費者物価の変動を測定し、インフレーション(物価上昇)やデフレーション(物価下落)の兆候を検出するのに役立ちます。

前年比今回(12月)市場予想(12月)前回(11月)
PCE+2.6%+2.8%+2.9%
コアPCE+3.2%+3.3%+3.4%

ここ3ヶ月ほどでアメリカの経済もピークアウトし、下落へ向かっているような数値になっています。
このまま、アメリカの経済が下落していくのであれば、金利を早く下げないとデフレ経済へと向かうことになるでしょう。

以前からの当ブログの予想では、金利水準が5%後半まで進み、失業率が4%を超えてから金利を下げてリセッション入りするとしていたのですが、今のところハズレています。
順当に何もなければ、このままソフトランディングしていくような気がします。

ただ、リバースレポであったり、BTFPであったりと経済を支えるための裏の仕組みを使い倒して今の景気を維持しているともいえるので、この辺りを止めてしまうとリセッションへ入ってしまうぐらいの強烈な痛み止めを打っている状態です。

来年のアメリカは、大統領選挙という大きなイベントを控えていますし、そこでこれまでの金融政策に何らかの変更や世界情勢の変化などがあれば、インフレが再燃する可能性もあります。

言い出せばキリがないほどシナリオが考えられますが、基本路線はFRBが金融政策を間違えなければソフトランディングになることでしょう。

引き続き、アメリカ経済とFRBの動向を注目しておきます。

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今週のコメント

紅海での物流に不穏な気配

日本のような島国には欠かせない、海の物流ですが中東地域の紅海にてハマスへの支持を表明するフーシ派武装勢力が海運業界の船を襲っているようです。

こういう事態になってしまうと、航海ルートを変更し大きく迂回する輸送を選択することになり、燃料費の増加や物流の遅延などに繋がってしまいます。
また、船に乗せている貨物の保険料なども値上がりし、物の価格が上昇してしまいます。

今の世界では、ロシアとウクライナの問題から波及し、いろいろなところでタカが外れてしまい、パワーバランスが崩れています。

こういう時には、今まで厳しい環境に追いやられてた人々からの一揆のような反乱が起きてしまい、戦争が勃発します。
次のパワーバランスが確定するまで、ある程度の戦争が発生したり、経済のバランスがおかしくなることは間違いないでしょう。

こういった時に、日本ではアメリカのS&P500にだけ投資している人がいますが、世界のパワーバランスがどうなるかわからい時代では全世界株のような分散が世界中に効いている投資商品のほうが理にかなっていると思います。

どんな世界になろうとも、その時その時の効率的な資産配分をアジャストできる投資家になりたいですね。

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