こんばんは、くろいずです。
今回は、自分も保有している個別銘柄である「9142 九州旅客鉄道」を分析したいと思います。
最近は米国株が人気ですが、日本にも魅力的な銘柄があることを発信できれば良いなと思い、始めたシリーズです。
※投資は自己責任・自己判断でお願いします。
企業概要
九州旅客鉄道(JR九州)は、九州地方に鉄道路線を保有している鉄道株です。
まず、鉄道株の良いところは何といっても参入障壁が高いところにあります。
これから、鉄道業やりたいなーと思っても路線を引いて電車を走らせるなんてことを普通の企業ができないという強みがあります。
しかし、JR九州は発足から2016年まで営業黒字を計上したことが無く、九州新幹線が全線開業した後も厳しい経営状況が続いていた時期があり、初めて黒字化を達成したのは2017年3月。
そのため、鉄道事業を補完するために、旅行・ホテル・不動産・飲食業・農業など様々な事業の多角化を進めており、鉄道のみに依存しない経営となっています。
そのため、もはや鉄道事業の会社ではなく、様々な副業収入があるコングロマリット化した会社となっています。
決算から見る企業価値
会社業績
まずは売上ですが、ここ数年は横ばいとなっており、コロナの影響もあって2021年以降は下落傾向にあります。
しかし、この下落に関しては会社のサービスや売り物が悪いというわけではなく、社会問題となったコロナウィルスの影響が大きいため、今後の回復が期待できます。
また、営業利益率は8%ほどとなっており、本業以外の収入が多いため低めの水準となっております。
営業利益率とは、売上高から売上原価や販売費、一般管理費を差し引いた営業利益の売上高に対する割合のこと。
つまり、本業からどのくらい効率的に利益を出せたか?を計るための数値です。
一般的に、10%を超えていると優秀ですが、業界によって傾向が異なります。
ROEに関しても、6%ほどしかありません。
鉄道事業がそもそもROEを高めることができる事業でもないため、ここはある程度しょうがないのかなと思います。
ROE(自己資本利益率)は、投資家が投下した資本に対し、企業がどれだけの利益を上げているかを表す重要な財務指標。
ROEの数値が高いほど経営効率が良いと言える。
日本企業の平均的なROEは、8%ほどです。
財務状況
次に財務状況を見ていきます。
自己資本比率は、40%ほどの水準を維持しており、簡単に潰れることは無いでしょう。
自己資本比率とは、返済不要の自己資本が全体の資本調達の何%を占めるかを示す数値であり、自己資本比率が小さいほど、他人資本の影響を受けやすい不安定な会社経営を行っていることになり、会社の独立性に不安が生じます。
自己資本比率が高いほど経営は安定し、倒産しにくい会社となります。自己資本比率は会社経営の安定性を表す数値であり、高いほどよいのです。
一般的に、40%を超えていると経営が安定していると思われる。
しかし、有利子負債の割合が大きく、コロナ以降の借金が伸びていることもあり、現在は厳しい状況に置かれているのかもしれません。
配当推移
最後に、投資家として重要な配当推移を見ていきたいと思います。
配当金ですが、ほぼほぼ横ばいとなっていますが、コロナで経営状況が厳しい状況でも減配をせず、配当を出し続けていることは評価できますね。
配当性向に関しては、2021年に関しては赤字、2022年に関しても現在の計算上だと100%を超える赤字になっています。
しかし、コロナが収束し世の中の状況が元に戻れば、鉄道事業の売上も復活し、安定して配当を出せる企業であることは間違いないでしょう。
配当性向とは、会社が税引後の利益である当期純利益のうち、どれだけを配当金の支払いに向けたかを示す指標です。
配当性向は、1株当たり配当額を1株当たり当期純利益で除して求められます。
一般的に、30%ほどであれば継続的に配当を出せる水準にある。
まとめ
九州旅客鉄道ですが、鉄道事業であるということが評価が高いポイントですね。
やはり、参入障壁が高いということはそれだけ簡単に競合が出てこないことを意味するため、簡単には潰れないでしょう。
そして、現在はコロナの影響で外出や旅行がしづらい雰囲気がありますが、コロナが収束すればコロナ以前の売上も復活するでしょうし、そこに関してはあまり心配しなくても良いのかなと思います。
むしろ、コロナ以前の株価推移まで戻っていない今が仕込みのチャンスといえるかもしれません。
高配当であり、簡単には減配しない九州旅客鉄道は今後も保有し続けたい銘柄の一つとなっております。
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