【楽観は禁物】ISM景気指数の内訳を見ると、やはり雇用に問題があるアメリカ経済

週刊投資経済
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こんにちは、くろいずです。

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1週間内に発表された経済指標などを定期的にウォッチし、今後の経済動向について解説します。

※投資を推奨する記事ではございません。投資は自己責任・自己判断のもとよろしくお願いします。

2024年8月5日~2024年8月9日の経済情報

2024年8月 ISM景気指数が発表!
  1. 製造業景況指数(Manufacturing Purchasing Managers’ Index, PMI): 製造業の生産活動、新規受注、在庫、雇用などの項目について調査し、それらの指標を総合的に評価したものです。PMIは、50を基準として、50以上で景況の改善を示し、50以下で景況の悪化を示します。
  2. 非製造業景況指数(Non-Manufacturing Purchasing Managers’ Index, NMI): 非製造業(サービス業、建設業など)の新規受注、ビジネス活動、雇用、在庫などの項目について調査し、それらの指標を総合的に評価したものです。NMIも、50を基準として、50以上で景況の改善を示し、50以下で景況の悪化を示します。
ISM景気指数今回(7月)市場予想(7月)前回(6月)
製造業46.848.848.5
非製造業51.451.048.8

前回のISM景気指数は、製造業・非製造業どちらも50を下回り、いよいよ景気の減速が数値に表れてきたかと思われました。しかし、今回のISM景気指数では、製造業は一段と下落したにもかかわらず、非製造業は反発しています。

製造業内訳今回(7月)前回(6月)
新規受注47.449.3
雇用43.449.3
非製造業内訳今回(7月)前回(6月)
事業活動・生産54.549.6
新規受注52.447.3
雇用51.146.1
入荷遅延47.652.2

前回の雇用統計では、驚くほど悪い結果になっていましたが、今回のISM景気指数の内訳を見ても雇用が良い数値とは言えません。非製造業に関しては50を上回る数値となっていますが、季節の要因も考えられます。また、製造業に関しては、雇用の落ち込み具合が凄まじいことになっています。

↓サームルールが発動するまで悪い結果となった雇用統計

内訳を見ると、やはり雇用が非常に弱っていることがわかります。雇用が安定しないことには、経済が発展することはありません。これまで、100%の確率でリセッション発生を予測しているサームルールが発動していることも考えると、やはりISMの非製造業指数が良かったからと言って楽観視はできないと思います。また、ISM非製造業指数が良かったことにより、FRBが利下げをしづらくなったことも間違いないでしょう。

↓アメリカ経済のチグハグさが利下げを妨げている

本来であれば、アメリカはとっくに利下げを始めていなければいけません。ですが、インフレ率やISM、CPIなどの経済指標が軒並み強かったことから、利下げをする理由がありませんでした。その理由として、これから失業率の上昇が挙げられると思いますが、そうなった場合は時すでに遅しでリセッション入りです。

また、アメリカが利下げするということは日米金利差の縮小により、円高へと振れることになります。前回の日銀が0.25%までの利上げを行うと発表すると、急速に円高が進み、日本株はブラックマンデー以来の暴落が発生することとなりました。

↓日銀の金融政策についてまとめた記事

今後、アメリカの利下げが行われるということは、アメリカ経済も景気後退入りしリセッションへと陥ってることになるでしょうし、日本は円高によって株が売られることとなります。リセッションはすぐそこまで来ていることを考えると、やはり今はキャッシュ待機が一番良い選択だと思います。

キャッシュで待機できるというのが個人投資家の強みですので、今は月々の積立投資だけを行い、日々の生活を楽しむことが良いと思います。投資は焦らずとも、暴落してから上昇時に乗ることができれば問題ありません。トレードをしているわけではないので、動き出しは遅すぎるぐらいで良いのです。



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