【サームルール発動】利下げするべきだったFOMCと雇用統計の急激な悪化

週刊投資経済
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こんにちは、くろいずです。

毎週土曜日に更新する、投資に関わる経済ニュースをお届けします。
1週間内に発表された経済指標などを定期的にウォッチし、今後の経済動向について解説します。

※投資を推奨する記事ではございません。投資は自己責任・自己判断のもとよろしくお願いします。

2024年7月29日~2024年8月2日の経済情報

2024年7月 日銀金融政策決定会合が開催!

こちらは、別記事にて詳細をまとめましたのでご覧ください。

簡単にまとめると、金利引き上げ+国債買い入れの減額による円高政策へと舵をきりました。

2024年7月 FOMCが開催!

米国経済はインフレ率こそ高い状態ですが、雇用が安定せず失業率が増加し始めました。一刻も早く利下げを行いたいFRBですが、利下げを行うための理由がありません。そんな中、今回のFOMCでは市場の予想通りの結果となりました。

予想通り、金利は据え置きとなります。

パウエル議長の主な発言まとめ

  • 労働市場が新型コロナのパンデミック前の状態に回帰したことがデータから示唆される
  • 広範な指標は、労働市場は堅調だが過度に過熱していないことを示している
  • 労働市場の鎮静化に伴い、インフレ率は低下し、リスクは引き続き「より良いバランス」に移行している
  • インフレ鎮静化に対する確信を深める必要がある
  • 第2・四半期のインフレ指標は物価鎮静化に対する自信を高めている
  • (9月の利下げについて)まだ決定していない
  • データが全体としてインフレと雇用に対する信頼の高まりと一致するかが焦点
  • インフレ、雇用、リスクバランスを含む全てのデータの全体性が意思決定に役立つ

前回のFOMCあたりから、雇用に関する発言が目立ち始めましたが、今回のFOMCでは主に雇用についての主張が多いように感じます。おそらく、雇用統計の失業率の上昇が目立ち始め、そこが市場参加者の焦点となっているのでしょう。

↓前回のFOMCについて記載した記事

今回のFOMCで利下げを行わなかったことが、今後の市場経済や株式市場にどのような影響を与えるのか?見守る必要があります。当ブログでは、以前からお伝えしている通り失業率の急激な上昇と急激な利下げをセットで行うタイミングが近づいており、リセッションへと陥るだろうと想定しています。

↓リセッションまでの順序を解説した記事。
現在は、かなり危険な位置まで進行している。

これまで、当ブログをご覧になっていた方々は過度なリスクを取らずにある程度のキャッシュを待機させていることでしょう。今後、上記記事の予想通りリセッションへと進むでしょうし、株価やREITが安くなったタイミングで買い増しできるように注視しておきましょう。

2024年8月 雇用統計が発表!
  1. 労働力参加率(Labor Force Participation Rate): 労働力参加率は、ある国や地域において、労働可能な人々が労働市場に参加している割合を示します。就業者や求職者の人数を労働力として計算し、総人口に対する割合として表されます。
  2. 失業率(Unemployment Rate): 失業率は、労働市場において仕事を求めているが見つからず、かつ積極的に求職している人々の割合を示します。一般的に、失業率が低くなると、労働市場が健全であることを示し、経済の好調を反映する指標とされています。
  3. 雇用創出数(Employment Creation): 雇用創出数は、ある期間(通常は月次または四半期)における新たに創出された雇用の数を示します。これは、新たな雇用契約や雇用拡大によって生まれた雇用機会の数を指します。
雇用統計今回(7月)市場予想(7月)前回(6月)
雇用者数11.4万人17.5万人17.9万人
修正前:20.6万人
失業率4.3%4.1%4.1%
平均時給3.6%3.7%3.8%
労働参加率62.7%62.6%

前回の雇用統計に続き、失業率が上昇した結果となりました。いよいよ、今回の4.3%の失業率をもってサームルールが点灯しました。こちらのルールについて簡単に説明すると、「直近3カ月の失業率の移動平均から過去12ヶ月で最も低かった(3カ月平均の)失業率を引いた数字が0.50を上回ると、景気後退の確率が高いという法則」になります。

そして、今回0.5%を上回ったため、過去の歴史を見ると例外なくリセッションへと進むことになります。このサームルールが一つの指標となり、これから景気後退を示唆する反応が市場のあちこちで表れることになるでしょう。

今後の予想としては…

  1. 急激な失業率の上昇
  2. 急激な利下げ
  3. 円高・日本株安
  4. 円安・米国株安(大統領選挙次第)

といった大まかな流れにそって推移すると思われます。もちろん、順番通りに進むというよりは同じタイミングで発生するものもあるでしょうが、間違いなくリセッションは発生します。

株価が大暴落すると思いますが、今まで通り積立投資は継続し、待機しているキャッシュでバーゲンセールの株を買い漁れる日を楽しみにしておきましょう。コロナショックの時みたく、すぐに市場が回復するとは思えませんが、これまで通りの投資行動を継続し、日々の生活に集中しましょう。

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