【利下げできない?】インフレが落ち着かない経済に対し、FRBは利下げに舵を切れるのか?

週刊投資経済
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こんにちは、くろいずです。

投資に関わる経済ニュースをお届けします。
毎週土曜日に更新し、その1週間でどのようなニュースが発表されていたのか?を分かりやすくまとめています。

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2024年3月25日~2024年3月29日の経済情報

2024年3月 米PCEデフレーターが発表!

前回のFOMCにて、パウエル議長から年内利下げの可能性を発表されましたが、利下げができるほどインフレ率が下がっているのか?

経済の強さを確認する一つの指標である「PCEデフレーター」が発表されました。

個人消費支出(Personal Consumption Expenditures, PCE):これは、アメリカの世帯や個人が購入する商品やサービスにかかる支出を示す指標です。これには食料、住居費、医療費、交通費、エンターテインメント費などが含まれます。個人消費支出はアメリカのGDP(国内総生産)の大部分を占めるため、その変動は経済全体の動向に大きな影響を与えます。
PCEデフレーター:個人消費支出の物価変動を示すための指標で、消費者が支出する商品やサービスの価格変動を追跡します。これにより、消費者物価の変動を測定し、インフレーション(物価上昇)やデフレーション(物価下落)の兆候を検出するのに役立ちます。

前年比今回(2月)市場予想(2月)前回(1月)
PCE+2.5%+2.5%+2.4%
コアPCE+2.8%+2.8%+2.9%

微妙に、インフレ圧力が下がり切らないような結果となっています。この結果を受けて、市場参加者の金利予想は以下の通りになっています。

2024/3/30時点
引用:CME FedWatch Tool

今年の12月までに、3回の利下げを予想しています。ただ、9月と11月あたりの予想にブレが生じており、このまま素直に利下げに迎えるとは市場も考えていないようです。また、直近の5月には金利を据え置くとの予想がほとんどであり、パウエル議長の利下げ発言があまり影響を与えていないようにも見えます。上記の予想を見て、印象としては「楽観的な市場の予想でさえ、金利据え置きのタイミングがあるぐらいなので、これから利下げが安定的に行われるとは思えない。」と思います。

今回のPCEデフレーターも、インフレの鈍化を確かめるためには不十分な値だっため、もう少し景気が冷めないとFRBも利下げに踏み切れないだろうなと思います。しかし、インフレを抑制するためにこれから利上げをするとなると、本格的に不動産を始めとした銀行などの金融システムの破綻は免れないでしょう。すでに、崩壊している銀行システムもこれからはBTFPに頼ることができないため、今後どのぐらいの銀行が破綻し、どの程度の金額が市場から不良債権として消失されるのかは予想もつきません。これらは、逆イールドという形で確認できるため、過去のリセッション時は必ず逆イールドが生じた形での利下げで発生しています。

これまで散々と市場にお金をばら撒いた副作用が、今となって現れています。この副作用は、過去にないほど大きな代償となって現れることになります。それが、今年なのか来年なのか5年後なのかはわかりません。ただし、不安定な金融システムがこれからも続くとは思えません。いずれ破綻します。

その時に備えてキャッシュを厚くしておき、ピンチをチャンスにできるように絶好の機会を待つこととします。

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