こんばんは、くろいずです。
今回は、自分も保有している個別銘柄である「8058 三菱商事」を分析したいと思います。
最近は米国株が人気ですが、日本にも魅力的な銘柄があることを発信できれば良いなと思い、始めたシリーズです。
※投資は自己責任・自己判断でお願いします。
企業概要
三菱商事は、日本を代表する三井物産、住友商事、伊藤忠商事、丸紅の五大商社の一つです。
その中でも、頭一つ飛びぬけているのが三菱商事です。
そして、あの世界一の投資家ウォーレン・バフェットさんも投資をしている日本企業になります。
このような総合商社と呼ばれる企業が行っている事業内容は、主に売りたい相手と買いたい相手を結びつける仲介をするものがほとんどです。
現在は国内だけにとどまらず、新たな市場を獲得するために海外などが主な取引先となっております。
三菱商事は、ロシアのサハリン2プロジェクトにも出資しており、ロシアウクライナ情勢の影響をもろに受ける形になりましたが、国際的な取引を行うことでこういった問題も出てきます。
そんな三菱商事のファンダメンタルズを見ていきましょう。
決算から見る企業価値
会社業績
まず売り上げですが、ここ数年は結構デコボコしていますね。
安定して右肩上がりになっていないようです。
しかし、2014年~2018年の低迷していた時期から、2019年になると一気に売り上げが伸びているので、ここはこれからの成長に期待できそうです。
営業利益率に関しては、4%ほどとかなり低い水準になっていますが、総合商社の本業は仲介手数料となっており、投資などの事業によって得られる配当金などは、営業利益に含まれないため低めの水準となっております。
営業利益率とは、売上高から売上原価や販売費、一般管理費を差し引いた営業利益の売上高に対する割合のこと。
つまり、本業からどのくらい効率的に利益を出せたか?を計るための数値です。
一般的に、10%を超えていると優秀ですが、業界によって傾向が異なります。
しかし、ROEに関しては12.4%とかなり高い水準にあるため、資金の使い方は効率が良さそうです。
ROE(自己資本利益率)は、投資家が投下した資本に対し、企業がどれだけの利益を上げているかを表す重要な財務指標。
ROEの数値が高いほど経営効率が良いと言える。
日本企業の平均的なROEは、8%ほどです。
財務状況
次に財務状況を見ていきます。
自己資本比率は、30%ほどの水準を維持しており、少し低めではありますがまず潰れることはないでしょう。
自己資本比率とは、返済不要の自己資本が全体の資本調達の何%を占めるかを示す数値であり、自己資本比率が小さいほど、他人資本の影響を受けやすい不安定な会社経営を行っていることになり、会社の独立性に不安が生じます。
自己資本比率が高いほど経営は安定し、倒産しにくい会社となります。自己資本比率は会社経営の安定性を表す数値であり、高いほどよいのです。
一般的に、40%を超えていると経営が安定していると思われる。
気になる点としては、有利子負債がコロナ以降に増えている点です。
こちらは、何か事業に投資をしているのか?それともコロナの打撃による補填なのか?その辺りが気になるところです。
配当推移
最後に、投資家として重要な配当推移を見ていきたいと思います。
配当金ですが、ほぼほぼ横ばいとなっていますがコロナ禍でも増配を続けているところは好感が持てますね。
しかし、先ほどの有利子負債が大きくなっていくと、配当を安定して出し続けていくことが難しくなるため、その辺が懸念点ではあります。
配当性向に関しては、コロナ禍で一時的に売り上げが減少しても増配を行ったためか上昇しているように見えますが、だいたい30%ほどで落ち着いているため問題はなさそうです。
配当性向とは、会社が税引後の利益である当期純利益のうち、どれだけを配当金の支払いに向けたかを示す指標です。
配当性向は、1株当たり配当額を1株当たり当期純利益で除して求められます。
一般的に、30%ほどであれば継続的に配当を出せる水準にある。
まとめ
総合商社といえば、真っ先に名前が挙がるのが三菱商事だと思います。
現在は、割安株として置かれていますが、今後の株価がどの程度まで上昇するのか?期待したいところです。
サハリン2のようなリスクも抱える企業ではありますが、根本の財務体質は健全なので、コロナといいロシアウクライナ情勢といい一時的なリスクにさらされている印象があります。
しかし、自分が日本株を選ぶ上で、増配株であることと海外の売上比率が高いことは外せないので、三菱商事は必然的にポートフォリオに組み入れています。
今後も増配を続けて、将来的に配当金を生み出し続けてくれる企業になることを期待しています。
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