こんばんは、くろいずです。
アメリカで発生しているインフレですが、その数値を測るための一つの指標である米CPI指数が発表されました。
こちらの指数を参考にし、アメリカのインフレが鈍化しているのか?それとも伸びているのか?今後の株式相場の動きも含めてまとめてみたいと思います。
2022年8月の米CPI指数
結果から見ると、市場の予想よりインフレ率が伸びていました。
前月と比べてみても、大してインフレが鈍化しているわけではなく、現在の金利水準だとインフレを抑えるためにはまだまだ足りないということです。
そして、現在のインフレ水準は1980年以来の高い水準にあります。
ここ30年ほどでは経験したことのないインフレ率で、FRBとしてもこのインフレを抑えるために躍起になっています。
今後の株式相場の動向
上記のCPIの発表を受けて、まずは9月のFOMCでの利上げ予想です。
なんと、今までは0.5bpか0.75bpの上昇で予想されていたものが、0.75bpと1.0bpの2択になりました。
今回のCPIの発表を受けて、市場もさすがに楽観的な予想は捨てたようです。
そして、1.0bpの利上げが発表されれば、今までの利上げ予想を大きく上回るサプライズともなり得るので、市場は一段と混乱するでしょう。
そして、今回のCPI指数で気になるところが、総合CPIは前月比で0.2%下がっていますが、コアCPIが前月比で0.4%も上昇している点です。
コアCPIとは、食品やエネルギーを除いた消費者物価指数のことで、現在のインフレは食品とエネルギー価格の高騰が引き起こしているインフレです。
しかし、食品とエネルギー以外でのインフレ率が伸びているということは、インフレ期待が発生しているのではないか?と思います。
インフレ期待とは、今日100円で買えた野菜が明日になると110円になってしまうから、少し割高だけど今日の100円の段階で購入しておこうといった具合に、消費者のマインドが今の価格が高くても今のうちに買っておこうという心理です。
このインフレ期待が、食品やエネルギー以外のものに対しても発生しているとなると、このインフレはかなり長引くことになると思います。
そして、インフレが収まるころには、株式相場はかなりのダメージを負っていることでしょう。
このインフレ退治を実行するには、米国経済のハードランディングは避けられません。
まとめ
ここ数日の米国株式の上昇を見ていると、すごく楽観的なイメージが自分の中にありました。
今の局面で株式が上昇する理由は、なぜなのだろうか?と考えていましたが、自分の中で答えは出ませんでした。
強いて言うならば、ロシアウクライナ情勢がウクライナの勝利になりそうな気配があることぐらいでしょうか。
しかし、今の上昇も今回の米CPI指数の発表を受けて、手のひらを返したかのように下落に転じると思います。
そして、またベアラリーの相場が続き、遅ければ来年末まで金利の上昇は続くでしょう。
今は、まだまだリスク資産に投資をするタイミングではないということです。
長期投資を成功させるには、このような相場でもしっかりと上昇に転じる理由と市場が恐怖しているセンチメントを読み取るまでは、投資を我慢することが重要です。
引き続き、市場の動向を見ながら現金の比率を高めていきたいと思います。
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