新NISAで積立投資枠として多くの人に認知されているオルカンですが、MSCIのACWIという指数に連動しています。
MSCIとはアメリカの会社であり、ACWIとはオール・カントリー・ワールド・インデックスと呼ばれる指数になります。
こちらの指数ですが、基準を満たす企業は組み入れて基準から外れた企業は除外するという組み入れ銘柄の入れ替えを定期的に行っています。
今回、その組み入れ銘柄の入れ替えが行われたのですが、その内容が今後の世界経済で伸びる国、衰退する国を表しているように感じられましたので、そちらを取り上げたいと思います。
MSCI・ACWI指数
インデックス内の入れ替え内容について
内容については、以下のBloombergの記事内にて紹介されていますのでそちらを参照してください。
この記事を、国別の銘柄増減数にまとめてから考察してみたいと思います。
国 | 追加 | 除外 | 増減値 |
オーストラリア | 1 | 1 | 0 |
日本 | 1 | 8 | -7 |
香港 | 0 | 3 | -3 |
マレーシア | 2 | 1 | +1 |
台湾 | 0 | 1 | -1 |
韓国 | 2 | 5 | -3 |
タイ | 0 | 3 | -3 |
インド | 5 | 0 | +5 |
中国 | 5 | 65 | -60 |
シンガポール | 0 | 1 | -1 |
スペイン | 0 | 2 | -2 |
フランス | 1 | 0 | +1 |
ドイツ | 0 | 2 | -2 |
トルコ | 1 | 2 | -1 |
サウジアラビア | 1 | 2 | -1 |
ポーランド | 0 | 1 | -1 |
上記のグラフにしてみると、明らかに一つだけ大きなマイナスになっている国がありますね。
当ブログでも、以前からこの国は経済がとっくに崩壊していると主張していた中国です。
このように、組み入れ銘柄だけの増減を見ると国別の衰退が良くわかりますね。
もちろん銘柄の増減だけを見ているのであり、実際の時価総額で見た時の金額で測るほうが重要だと思いますが、なんとなくの経済の循環を見る指標として捉えてもらえればと思います。
そして、やはりインドが多く組み込まれ始めましたね。
以前から、インド株への投資がトレンドとして形成されつつあるのですが、そのトレンドがACWIにも反映され始めたようです。
当ブログの主張としては、特にインド株ETFなどを組み入れなくとも、オルカンに投資していればACWIの銘柄入れ替えタイミングで勝手に調整してもらえるので、オルカンへの投資が手間暇かからずに最適解の一つになるのではないかと思っています。
ですので、S&P500への積立投資よりもオルカンへの積立投資のほうが合理的に思います。
ただ、懸念としてはACWI全体で見た時に組み入れ銘柄の増減が-86銘柄になっています。
これは、世界の経済成長が鈍化していることを、このインデックスが主張しているようにも感じます。
また、アメリカの銘柄に関しては入れ替えが行われていない点も気になります。
もちろんMSCIはアメリカ企業なので、アメリカに対してお金が集まりやすいように優遇しているかもしれないという視点を持つことが大事です。
しかし、今のアメリカの景気のチグハグさを見ると、アメリカの比率を落としてもらいたいところです。
ただ、中国はすでに経済崩壊した結果、今回の銘柄の入れ替えになっているため、アメリカもリセッションを迎えると多くの銘柄がACWIから退場することになるでしょう。
今後の銘柄入れ替えにも要注目です。
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