こんにちは、くろいずです。
投資に関わる経済ニュースをお届けします。
毎週土曜日に更新し、その1週間でどのようなニュースが発表されていたのか?を分かりやすくまとめています。
2023年1月16日~2023年1月20日の経済情報
2023年1月16日(月)
日銀の国債買い入れ金額が1日あたり数兆円へ!
YCCを実行している日銀は、10年金利を0.25%→0.5%に引き上げると去年の終わりにサプライズ発表がありました。
その影響で、ドル円は円高へ振れ、実質的な利上げであることから日本株は大きく下落する結果になりました。
そして、0.5%まで引き上げる10年金利ですが、その0.5%を維持するために1日あたり数兆円の国債を買い入れています。
もはや、市場には国債の買い手はおらず、日銀が自分でお金を刷って自分で買い占めるという日本の国債市場がなくなりつつあります。
国債市場を日銀で買い占めることの無いよう、次の日銀総裁はおそらくYCCをやめることになると思います。
そうなると、今まで日銀が買い支えていた分の国債が市場にゆだねられることになるので、金利は上昇しドル円は円高へ振れると思われます。
今後もYCCを維持するのか?今週の日銀による金融政策決定会合の発表を待ちましょう。
2023年1月18日(水)
日銀の金融政策決定会合が行われました!
本日、日銀の金融政策決定会合が行われ、YCCを維持するのか?それともYCCをやめるのか?という世界が注目するイベントが行われました。
結果としては、金融緩和を維持し、YCCは継続して行うという少しサプライズな発表でした。
12月の10年金利の利回りを0.25%→0.5%へと拡大させるサプライズ発表があったので、今回もYCCの金利幅を拡大させるのではないか?という見方が多かったように感じますが、またもサプライズ気味の金融緩和を維持という発表に終わりました。
今回の発表を受けて、ドル円相場は円安へと大きく振れ、日本株は上昇し、銀行株は下落しました。
個人的には、YCCの維持は難しいだろうと思いますが、黒田日銀総裁が任期を終える今年の4月までは継続してYCCを維持するということでしょうか。
次の日銀総裁が、黒田さんが行ってきたこれまでと違う金融政策を行う可能性もあるので、日本株は今年の4月ごろに大きく揺れ動くかもしれません。
しかし、黒田総裁が市場と対話せず、サプライズにサプライズを重ねるという発表でドル円の為替が安定しませんね。
(投機筋と戦っているかのようなサプライズっぷりです。)
日本株を仕込むには、今年の4月まで様子を見たほうが良いかもしれませんね。
2023年1月19日(木)
2022年12月米PPI指数、小売売上高が発表!
2022年12月の米PPI指数(生産者物価指数)が発表されました。
結果から見ると市場の予想を下回り、インフレが鈍化しているように感じます。
その後、小売売上高も発表されました。
こちらも明確に鈍化してきており、ようやく経済に歯止めがかかってきたような印象を受けます。
そして、本来であればこれらの材料を好感し、次のFOMCでは利上げが収まるのではないか?という予想から株式市場は上昇するのが今までの流れでしたが、今回は違いました。
S&P500のヒートマップを見てわかる通り、今回の材料では株式市場は大きく下落しました。
おそらくインフレの鈍化はすでに織り込み済みであり、今後の決算や業績の悪化を市場は予想し、株式は大きく下落したのだと思います。
2023年は、本格的な逆業績相場を迎えることになると思います。
この逆業績相場に長期投資でうまく乗ることができれば、大きなリターンを得ることができます。
これまで控えめに投資していた2022年でしたが、今年は大きく投資をできるタイミングが来るかもしれません。
そのタイミングを逃さないように、市場の動きを注視しておきましょう。
2023年1月20日(金)
2022年12月の日本のCPI指数が発表!
結果から見ると、なんと4.0%もの上昇となっております。
消費者物価指数は、物価のインフレ率を表すものであり、これまで日銀は2%を目標としてきました。
2%を持続的に維持することができれば、物価と賃金が上昇する強い経済が達成されるとされています。
しかし、2022年からのロシアウクライナ情勢やアメリカ・ヨーロッパをはじめとする歴史的なインフレが今回の日本の消費者物価指数にも影響していると思われます。
これは、外的な要因による上昇であり、日本の景気が良くなっているとは言えないと思います。
また、この高い物価指数を示しているのにも関わらず、昨日の日銀による金融政策決定会合では金融緩和の方向を発表しました。
これだと、消費者物価指数が4%にとどまらず、どんどんと上昇していくことは間違いないでしょう。
これまでの日本のデフレ状況では、考えられないぐらいの物価上昇が日本で発生することは、時間の問題だと思われます。
今年の4月から、新たな日銀の総裁が就任しますが、その人の金融政策に日本が大きく左右されることになると思います。
今の物価指数を良しと見るのか、悪いと見るのか、今後の日銀に目が離せない状況が続きます。
今週のコメント
今週は、日本のほうで大きな発表が連続した1週間でした。
そんな中、日本株でも大きく動いた高配当株があるので、そちらを紹介したいと思います。
こちらは、「9837 モリト」という銘柄です。
ジーパンなどについている金属ホックで世界シェア1位となっており、少しニッチな事業分野ですが衣類には間違いなく必要とされている物を製造しています。
先週までは、株価は700円台を推移していましたが、今週になってから30%以上暴騰する動きを見せています。
こちらの理由としては、配当が大きく増配されたことが好感されたようです。
現在の配当利回りは、株価が上昇したこともあり5.6%となっていますが、増配が発表された700円台の時には配当利回りが7.4%にも上昇していました。
また、今回の増配発表時に株主還元策の変更も発表しており、今後株主還元を一層重視するという点から増配も期待されていると思います。
大型銘柄ではないため、そこまで人気があるとは言えないですが、中小型銘柄のパフォーマンスによって投資リターンは大きく動くため、こういった中小型銘柄で大きなリターンが得られる銘柄はポートフォリオの長期的なリターンを押し上げる助けになると思います。
今後も、こういった面白い動きをする銘柄があれば、紹介していこうと思います。
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