こんにちは、くろいずです。
毎週土曜日に更新する、投資に関わる経済ニュースをお届けします。
1週間内に発表された経済指標などを定期的にウォッチし、今後の経済動向について解説します。
※投資を推奨する記事ではございません。投資は自己責任・自己判断のもとよろしくお願いします。
2025年6月9日~2025年6月13日の経済情報
2025年6月 米CPIが発表!
CPIとは、一定の基準年度を基準として、その年度における一般消費者の物価水準を100とし、それ以降の年度での物価の変動を比較します。具体的には、一定のカテゴリー(食料品、住宅、交通費など)の代表的な商品とサービスの価格を調査し、それらの重み付けを行って指数を算出します。
CPIは通常、インフレーション(物価上昇)やデフレーション(物価下落)の指標として使用されます。インフレ率は、異なる期間でのCPIの変動を通じて計算されます。
前年比 | 今回(5月) | 市場予想(5月) | 前回(4月) |
---|---|---|---|
CPI | +2.4% | +2.5% | +2.3% |
コアCPI | +2.8% | +2.9% | +2.8% |
5月のPCEデフレーターの発表を境に、徐々にインフレ率が下落し始めていることが今回のCPI発表からもわかります。いよいよ、アメリカ経済も余力がなくなってきたのだろうと思いますし、このまま利下げをしなければインフレ率は2%を切り、経済的に成長することは難しくなるでしょう。
ただ、今のアメリカ経済はバイデン政権のコロナ救済措置による無秩序なばら撒き政策によって、市場にお金が溢れ、その影響によるインフレを退治している段階です。今回のインフレは、経済が活性しすぎたインフレではなく、単純にお金をばら撒きすぎた影響によるインフレです。

上記のチャートは、アメリカの市場に出回るお金の量です。2020年のコロナショック後に、チャートの角度が急上昇しているところがあります。それこそが、コロナ時のバイデン政権のばら撒きです。その影響が高インフレとして表れ、後始末をしているのがまさしく今です。
このインフレを退治するには、市場からお金を取り上げるしかありません。その方法は、金利を上げることと増税することです。ただ、増税となれば国民からの反発を買うので、金利を引き上げることを主軸に行ってきました。そして、金利を引き上げすぎるとリーマンショックのような金融危機に陥りかねないので、金融危機にならない程度に金利を引き上げつつ経済をコントロールするという難しい状況になっています。まさに今こそが、金融危機を引き起こすか?それとも経済がそのまま成長するか?その分岐点に立っていると思われます。

上記のチャートは、緑の政策金利を追加したものです。過去を見ると、毎回毎回金利を引き下げるタイミングでリセッションへと陥っています。これは、リセッションが始まってから慌てて金利を引き下げているためです。もし、今回のFRBの金利の舵取りが、リセッションが始まる前に金利を引き下げ始めることができれば、リセッションを引き起こすことなく新たな歴史を作り出すかもしれません。そのために、トランプ大統領はFRBに対して必死に金利を下げろと訴えているわけです。
しかし、FRBとしては建前上は独立した組織なので、大統領の言いなりにはならないぞ!と意地になって、経済の状況を見て金利を下げるか判断するとしています。この意地が続くのであれば、経済が後退し、リセッションになったタイミングで慌てて金利を引き下げるという過去の歴史通りの展開になるでしょう。
ただ、個人投資家としてはリセッションが発生しようと、リセッションを回避しようと、ただ積立投資を継続するだけです。そして、リセッションが発生すれば、個別株を買い集めるチャンスになります。投資から退場しないように、現金余力を十分に残しておいて、今後の投資チャンスを狙える絶好のタイミングです。一生に何度もないチャンスが来るかもしれないので、そのタイミングに備えて現金を大事に取っておきましょう。
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