こんにちは、くろいずです。
毎週土曜日に更新する、投資に関わる経済ニュースをお届けします。
1週間内に発表された経済指標などを定期的にウォッチし、今後の経済動向について解説します。
※投資を推奨する記事ではございません。投資は自己責任・自己判断のもとよろしくお願いします。
2025年2月10日~2025年2月14日の経済情報
2025年2月 米CPIが発表!
CPIとは、一定の基準年度を基準として、その年度における一般消費者の物価水準を100とし、それ以降の年度での物価の変動を比較します。具体的には、一定のカテゴリー(食料品、住宅、交通費など)の代表的な商品とサービスの価格を調査し、それらの重み付けを行って指数を算出します。
CPIは通常、インフレーション(物価上昇)やデフレーション(物価下落)の指標として使用されます。インフレ率は、異なる期間でのCPIの変動を通じて計算されます。
前年比 | 今回(1月) | 市場予想(1月) | 前回(12月) |
---|---|---|---|
CPI | +3.0% | +2.9% | +2.9% |
コアCPI | +3.3% | +3.1% | +3.2% |
トランプ政権に移行し、利下げを行いたいアメリカ経済ですが、どうやら利下げをするにはまだインフレ率が高すぎるように思います。インフレが収まるどころか、むしろ上昇傾向にあり、この状況で利下げを行うことはインフレの再燃を招き、経済がより混乱する結果となるでしょう。
日本は利上げ、アメリカは利下げ
面白いのは、日本のコアCPIは2.4%で日銀は2.4%ほどのインフレで利上げを行うのに対して、アメリカはコアCPI3.3%で利下げを行おうとしていることです。明らかに、日本は利上げをするには早すぎるし、アメリカは利下げをできるほどインフレが落ち着いていません。この辺りのチグハグな日米景気の違いと、金融政策が結果として今後のドル円、日本株、米国株を混乱させることは間違いないでしょう。
去年末に、2025年の投資戦略とドル円の見通しを記事にて公開しましたが、今のところ日銀の利上げスタンスとアメリカの利下げスタンスから、ドル円は円高に振れており、予想した通りの結果となっております。
↓2024年末に公開した記事
ただ、アメリカのインフレが気になるところではありますが、もし拙速な利下げを行うのであれば
アメリカ金利低下→ドル円は円高→アメリカのインフレ再燃→アメリカ金利上昇?
の可能性も考えられ、ドル円は再び円安へと進む可能性があります。
日銀が利上げする目的
そして、そのシナリオを警戒して日銀は今のうちに日本の金利を上げておこうと考えているかもしれません。つまり、アメリカの金利がここからさらに上昇するのであれば、日本も金利を上げておかないと今以上の円安へと進む可能性があるからです。
日銀の物価目標は、インフレ率2%です。そして、今の日本のコアCPIは2.4%です。つまり、今は非常に良いインフレ率を実現していると言えます。その状態で、経済を引き締める利上げを行うということは、インフレ率が目標としていた2%を下回って、デフレの時代へと戻ってしまうかもしれません。なので、日銀が日本の経済を見て利上げをしていないことは明らかです。
↓日本のCPIを解説した記事
となると、日銀としてはアメリカの利上げシナリオが捨てきれないということになります。つまり、これからアメリカのインフレ率が上昇し、アメリカの金利も上昇する可能性があるということです。日銀のシナリオ通りに投資するのであれば、今は米国株に投資してもあまりリターンが見込めないかもしれません。
今は、投資に積極的にはならずおとなしくインデックス投資の積立をしておくのが良いかもしれません。そして、インデックス投資も当ブログではS&P500ではなく、8資産バランスなどの複数アセットを組み合わせた投信をオススメします。なぜなら、今後の混乱が予想される経済もバランスされているインデックスであれば、高い資産を売って安い資産を自動でリバランスしてくれるからです。これまでの米国株一強の時代ではなく、他の金融資産とも組み合わせて、堅牢なポートフォリオを構築しておくことをオススメします。
コメント