【FRBは動けない】アメリカのCPIから見る今後の経済と株式市場の展望

週刊投資経済
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こんにちは、くろいずです。

毎週土曜日に更新する、投資に関わる経済ニュースをお届けします。
1週間内に発表された経済指標などを定期的にウォッチし、今後の経済動向について解説します。

※投資を推奨する記事ではございません。投資は自己責任・自己判断のもとよろしくお願いします。

2024年7月8日~2024年7月12日の経済情報

2024年7月 米CPIが発表!

CPIとは、一定の基準年度を基準として、その年度における一般消費者の物価水準を100とし、それ以降の年度での物価の変動を比較します。具体的には、一定のカテゴリー(食料品、住宅、交通費など)の代表的な商品とサービスの価格を調査し、それらの重み付けを行って指数を算出します。
CPIは通常、インフレーション(物価上昇)やデフレーション(物価下落)の指標として使用されます。インフレ率は、異なる期間でのCPIの変動を通じて計算されます。

前年比今回(6月)市場予想(6月)前回(5月)
CPI+3.0%+3.1%+3.3%
コアCPI+3.3%+3.4%+3.4%

今回の結果を受けて、7月の利下げにも影響する部分があると思いますが、さすがにこの程度ではFRBも利下げに踏み込むのは難しいでしょう。少しでも気が緩むと、またインフレが再燃しかねないレベルにあるため、今は金利を引き下げるのは難しいと予想します。

市場の予想も7月は金利を据え置くだろうとの見方が大半であり、9月に利下げを行うのが濃厚なようです。以前の記事でもお伝えしましたが、今FRBは難しい舵取りを迫られている状況です。このまま金利を下げなければ、じわじわと上昇し始めている失業率がどこかのタイミングで跳ね上がるでしょうし、利下げを行えばインフレが再燃します。このような状況まで追い込まれてしまっては、過去の歴史通りであれば、失業率を上昇させてインフレを鎮火させるしかありません。

↓失業率とインフレのどちらを取るかについて触れた記事

↓過去の例に倣って、リセッションに陥るまでの解説記事

ここまでくると、おそらくFRBは失業率が上昇しない限り利下げを行わないでしょう。いつの時代も失業率が上昇し始めることで、慌てて利下げを行ってきました。なぜなら、アメリカの金融政策は“市場の状況を見て後から対応する”というビハインド・ザ・カーブの対応を行うからです。

そして、今年は大統領選挙もあり、11月までは何が何でもリセッションにならないよう慎重に対応を進めると思います。それまでに失業率が上昇しなければいいですが、今のアメリカ経済では、いつ何が起こっても不思議ではありません。利下げが始まれば、一時的に株式市場は急激な上昇が発生するでしょうが、持続可能なものではないためすぐに暴落へと転換します。

↓利下げを行うと株式が急上昇する理由

これから、金融市場は大きなボラティリティが発生しやすくなるでしょう。それほどまでに、世界中がリスクを取りすぎていたわけです。

ただし、何が起ころうとも積立投資をやめずに継続することが大事です。インデックスへの積立と暴落時のスポット買いで、これからも資産を増やしていけるようにリスクをコントロールしておきましょう。

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