こんにちは、くろいずです。
投資に関わる経済ニュースをお届けします。
毎週土曜日に更新し、その1週間でどのようなニュースが発表されていたのか?を分かりやすくまとめています。
※投資を推奨する記事ではございません。
※投資は自己責任・自己判断のもとよろしくお願いします。
2024年2月19日~2024年2月23日の経済情報
2024年第3四半期 東京エレクトロンの決算が発表!(2023年10月~12月)
今週は、いつも取り上げている経済指標などの発表がなかったため、半導体製造装置を販売している東京エレクトロンの決算を取り上げたいと思います。
以前から、東京エレクトロンの決算は常に注目しており、前回も記事にて取り上げていました。
なぜ、東京エレクトロンを取り上げるのかというと、半導体製造装置は景気の先行指数になり得るためです。
半導体は景気に左右されやすいセクターですが、その半導体を製造するための装置の売れ行きを見ることで、今後の景気をある程度予測することが可能となります。
今回の売上高を見ると、前年同月比で-0.9%ほどになっています。
売上高だけを見ると、景気の良し悪しはこれまでと変わらないのかもしれません。
しかし、売上高がマイナスになっているにも関わらず、営業利益や税引前当期純利益が+15%以上と、かなり上振れています。
これは、収益性の高い装置が販売されているのだと思います。
2023年第3四半期と今回の2024年第4四半期を比べると、DRAMという売り上げの割合が増えています。
パソコンを自作している人などであれば、メモリのことだろうと想像できますが、どうやらこのDRAMが収益性の高さに繋がっているのだと思われます。
そして、質疑応答に以下のような回答をされています。
Q.DRAMの回復について、HBM*⁵が牽引役になると思うが、HBMが前工程に与える影響はどれくらいか?また、CY2024の成長率30%~40%の内、HBMが占める割合はどれくらいか?
A.HBM向けの数字が具体的に見えるのはボンディング装置の売上。一方、前工程はHBM向けと通常のDRAM向けには同じ装置が使用されるため、顧客が状況に合わせてキャパシティをアロケーションしており、足元の状況で構成比や貢献度を算出するのは適切ではない。ボンディング装置については当初の想定の倍以上の引き合いをいただいている。なお、前工程装置の投資は、昨今の傾向から最先端のDRAMの需要が回復するCY2024後半以降、増加が期待できる。
質疑応答ページ
今後、DRAMの需要が回復するとの見通しをされていますので、収益率については高くなっていくのかもしれません。
東京エレクトロンの懸念点としては、中国の売上比率が高いことが挙げられます。
当ブログでは、中国の経済はすでに崩壊しているとお伝えしているのですが、なぜか東京エレクトロンの地域別売上高は中国が伸びています。
そして、米中対立において中国への半導体関連の規制が行われているため、日本もアメリカに続いて半導体関連の輸出を規制するのかと思いきや、岸田政権は今のところ何もしていないようです。
もし、日本もアメリカと同様の足並みを揃えるように強制された場合、中国への輸出ができなくなると東京エレクトロンのような中国へ依存している企業のダメージは計り知れません。
今年の大統領選挙で、トランプが当選した場合などは大いにあり得ると思います。
中国経済の崩壊が目に見えて訪れるのが先か、半導体関連の規制が先か、どちらにせよ厳しい道のりが待っているのではないかと思います。
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