こんにちは、くろいずです。
毎週土曜日に更新する、投資に関わる経済ニュースをお届けします。
1週間内に発表された経済指標などを定期的にウォッチし、今後の経済動向について解説します。
※投資を推奨する記事ではございません。投資は自己責任・自己判断のもとよろしくお願いします。
2025年9月22日~2025年9月26日の経済情報
2025年9月 PCEデフレーターが発表!
個人消費支出(Personal Consumption Expenditures, PCE):これは、アメリカの世帯や個人が購入する商品やサービスにかかる支出を示す指標です。これには食料、住居費、医療費、交通費、エンターテインメント費などが含まれます。個人消費支出はアメリカのGDP(国内総生産)の大部分を占めるため、その変動は経済全体の動向に大きな影響を与えます。
PCEデフレーター:個人消費支出の物価変動を示すための指標で、消費者が支出する商品やサービスの価格変動を追跡します。これにより、消費者物価の変動を測定し、インフレーション(物価上昇)やデフレーション(物価下落)の兆候を検出するのに役立ちます。
前年比 | 今回(8月) | 市場予想(8月) | 前回(7月) |
---|---|---|---|
PCE | +2.7% | +2.7% | +2.6% |
コアPCE | +2.9% | +2.9% | +2.9% |
アメリカの経済動向としては、FOMCでFRBが利下げを発表したばかりです。そんな中、個人消費支出としては、依然として2%を超える物価水準が維持されています。この状況で、利下げを続けるとすれば、間違いなくインフレが再燃する状況となってしまうでしょう。

上記は、過去5年間のPCEデフレーター価格指数となります。コロナ後にバイデン政権がジャブジャブにお金を刷りまくってバラまいたことで、一時期のインフレ率が7%近くまで上昇していることがわかります。そこから、慌てて金融引き締めを行い、金利が急激に上昇するとともにPCEデフレーターの価格指数も下落していることがわかります。ただ、まだまだ2%を超える水準であり、PCEデフレーターだけを見ると利下げの判断などあり得ない状況です。ここから、FRBが年内利下げを続けるのであれば、間違いなく物価指数は上昇することでしょう。
しかし、FRBとしては利下げせざるを得ない状況に追い込まれているのも事実です。FRBの使命としては『物価の安定』と『雇用の最大化』です。今は、物価は安定してきているかもしれませんが、雇用が崩壊状態となっているため、利下げをせざるを得ない状況になっているのです。この辺の舵取りが難しい局面に差し掛かっているので、今後の経済動向としては何かしらの問題が発生し、株価の暴落などを引き起こす可能性が高まっています。
↓先週の記事

先週の記事でも紹介しましたが、過去の歴史を見ると青色の失業率が上昇し始めているときに利下げを行うと、間違いなくリセッションへと突入していることがわかります。この歴史通りに動くのであれば、すでにリセッションの兆候が出始めている現在の失業率の上昇、FRBの利下げは間違いなく経済が悪くなっている証拠となります。
ただ、今回のPCEデフレーターで失業率が上昇している局面にもかかわらず、物価水準が高い現状を見ると、アメリカでの生活は非常に困窮していると思われます。先月のPCEデフレーターの記事でも紹介しましたが、Youtuberの海外難民さんの動画で現地のアメリカ人が疲弊している様子が動画でアップされていました。そちらも参考にしながら、現在の壊れたアメリカ経済を見ておくと、投資から距離を置くべきという判断になると思います。
↓先月のPCEデフレーターの記事
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