【テック株の暴落】個人消費の購買力が残されておらず、資金が引き上げられている米国株

週刊投資経済

こんにちは、くろいずです。

毎週土曜日に更新する、投資に関わる経済ニュースをお届けします。
1週間内に発表された経済指標などを定期的にウォッチし、今後の経済動向について解説します。

※投資を推奨する記事ではございません。投資は自己責任・自己判断のもとよろしくお願いします。

2025年2月24日~2025年2月28日の経済情報

2025年2月 PCEデフレーターが発表!

個人消費支出(Personal Consumption Expenditures, PCE):これは、アメリカの世帯や個人が購入する商品やサービスにかかる支出を示す指標です。これには食料、住居費、医療費、交通費、エンターテインメント費などが含まれます。個人消費支出はアメリカのGDP(国内総生産)の大部分を占めるため、その変動は経済全体の動向に大きな影響を与えます。
PCEデフレーター:個人消費支出の物価変動を示すための指標で、消費者が支出する商品やサービスの価格変動を追跡します。これにより、消費者物価の変動を測定し、インフレーション(物価上昇)やデフレーション(物価下落)の兆候を検出するのに役立ちます。

前年比今回(1月)市場予想(1月)前回(12月)
PCE+2.5%+2.5%+2.6%
コアPCE+2.6%+2.6%+2.9%

米CPIの発表と違ってPCEデフレーターに関しては、インフレが多少は落ち着きを見せているような結果となりました。

↓米CPIを解説した記事

CPIよりもPCEデフレーターのほうが、消費者が感じているインフレの実態をより反映されているため、実際にはアメリカのインフレは再燃しないのかもしれません。というのも、これまでの高金利政策によって経済が痛めつけられてきたため、ようやく高金利政策の効果が表れ始めたのかもしれません。

ただ、懸念としてはやはりトランプ政策でしょう。トランプ政権の政策を進めると、どちらかというと米国内の経済はインフレ気味になるのではないか?と当ブログでは見立てています。しかし、思ったよりもインフレにならない(=消費者に購買力が残されていない)場合は、急速な利下げを行うでしょう。

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低迷し始めた米国株

株式市場の動きを見ると、去年の11月頃からS&P500指数は横ばいとなっており、あまり元気があるようには見えません。

そして、何よりもテック系の銘柄が大きく下落し始めました。米国株を牽引しているのはS&P500指数ではなく、その中に採用されている数銘柄の株価高騰によって指数も引っ張られています。ですので、その数銘柄の動向を追えば、今後のS&P500の値動きも上か下かの予想がつきます。例えば、半導体の銘柄としては世界のトップであるNVIDIAは、このようなチャートになっています。

ここ数週間は、大きな下落をしつつも何とか現状を維持している状態です。明らかにこれまでの値動きと違って、元気がありません。そして、横ばいになってはいますが、ボラティリティが大きくなっているところを見ると、資金が集中しすぎていたことがわかります。資金が集中しすぎていれば、その分値動きも大きくなるため、今はたまりにたまったお金が上にも下にも振れているように見えます。

そして、去年末から急激な上昇をし続けていたパランティア・テクノロジーズの週足チャートです。この銘柄はIPOしてすぐに購入しており、当ブログの唯一のテンバガーを達成した銘柄です。ですが、ここ2週間ほどで株価が暴落しており、これまでのような株価上昇は期待できない値動きになっています。今は、どこまで下がって底値を形成するのか?を確認しているところですが、当ブログの見立てとしては最悪のシナリオとしては40ドルぐらいまであり得るかもしれないと想定しています。

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まとめ

このように、これまで相場を牽引してきた銘柄が軒並み崩れ始めているところを見ると、やはり米国株がこれまでのような成長を維持できるとは思えません。そして、その裏付けとして今回のPCEデフレーターの発表では消費者の購買力が落ち着きつつあることを確認しました。そうなると、米国経済はこれまでのような成長し続ける経済ではなくなってしまうでしょう。

ただ、トランプ政権の政策によってインフレが再燃する懸念は常に残されています。トランプ政権の舵取り一つで経済が成長することも考えられますし、経済が壊れることもあり得ます。このような不確定な状態を投資家は嫌うため、今は株式市場からは資金が引き上げられる傾向にあると思います。(ただし、個人投資家は買い続けると思われます。)このような状況で、株式投資へと積極になるのはあまり賢い行動とは思えません。必要最低限の積立投資を継続しつつ、静観あるのみです。

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