【リセッション入り口】急激な雇用の悪化からリセッションは確定した米国経済

週刊投資経済

こんにちは、くろいずです。

毎週土曜日に更新する、投資に関わる経済ニュースをお届けします。
1週間内に発表された経済指標などを定期的にウォッチし、今後の経済動向について解説します。

※投資を推奨する記事ではございません。投資は自己責任・自己判断のもとよろしくお願いします。

2025年9月1日~2025年9月5日の経済情報

2025年9月 ISM景気指数が発表!

  1. 製造業景況指数(Manufacturing Purchasing Managers’ Index, PMI): 製造業の生産活動、新規受注、在庫、雇用などの項目について調査し、それらの指標を総合的に評価したものです。PMIは、50を基準として、50以上で景況の改善を示し、50以下で景況の悪化を示します。
  2. 非製造業景況指数(Non-Manufacturing Purchasing Managers’ Index, NMI): 非製造業(サービス業、建設業など)の新規受注、ビジネス活動、雇用、在庫などの項目について調査し、それらの指標を総合的に評価したものです。NMIも、50を基準として、50以上で景況の改善を示し、50以下で景況の悪化を示します。
ISM景気指数今回(8月)市場予想(8月)前回(7月)
製造業48.749.048.0
非製造業52.051.050.1
製造業内訳今回(8月)前回(7月)
新規受注51.447.1
雇用43.843.4
非製造業内訳今回(8月)前回(7月)
事業活動・生産55.052.6
新規受注56.050.3
雇用46.546.4

非製造業は市場予想を上回り多少上向きましたが、製造業に関しては相変わらずの停滞気味です。また、製造業・非製造業ともに雇用の値が悪く、米国経済の不安定さは拭えません。ISM景気指数の見出しの数値が多少良かったからと言って、安心できないのが現状です。

ただ、製造業・非製造業ともに新規受注が回復している原因としては、トランプ関税の大まかな内容が確定したため、事業活動の目途が立ちやすくなったからだろうと思います。ここから、関税の影響で経済活動が停滞するのであれば、今後の指標は悪くなっていくでしょう。

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2025年9月 雇用統計が発表!

  1. 労働力参加率(Labor Force Participation Rate): 労働力参加率は、ある国や地域において、労働可能な人々が労働市場に参加している割合を示します。就業者や求職者の人数を労働力として計算し、総人口に対する割合として表されます。
  2. 失業率(Unemployment Rate): 失業率は、労働市場において仕事を求めているが見つからず、かつ積極的に求職している人々の割合を示します。一般的に、失業率が低くなると、労働市場が健全であることを示し、経済の好調を反映する指標とされています。
  3. 雇用創出数(Employment Creation): 雇用創出数は、ある期間(通常は月次または四半期)における新たに創出された雇用の数を示します。これは、新たな雇用契約や雇用拡大によって生まれた雇用機会の数を指します。
雇用統計今回(8月)市場予想(8月)前回(7月)
雇用者数2.2万人7.5万人7.9万人
修正前:7.3万人
失業率4.3%4.3%4.2%
平均時給3.7%3.7%3.9%
労働参加率62.3%62.2%

いよいよリセッションの入り口へと足を踏み入れたような結果です。雇用者数は大幅に減少し、失業率は上昇し、平均時給は低下しています。どう考えても、経済活動が停滞しているとしか思えません。さらに、5月6月分の雇用統計も下方修正されており、これまでのリセッションと同じような前兆が見られます。

リセッションに入るときは、じわじわと経済指標が悪化していくことに変わりはないのですが、雇用に関しては一気に悪くなります。それほど、アメリカの雇用は景気に敏感に反応するので、今回の5月6月の下方修正後の雇用者数と今回の雇用者数の悪さを見ると、その前兆に一致していると思えます。

これまでの雇用の悪化を見て、市場は年内の利下げが3回行われると予想しています。それほど、雇用の悪化はFRBに対する利下げ圧力へと影響するものです。そして、利下げが行われるとドル安円高へと進みます。そうなった時に、米国株や日本株は下落圧力を受けることになります。そのシナリオがメインシナリオになりつつある今、自分のポートフォリオを安全な方向へとシフトしておくことで相場を生き残ることができる投資家になれるでしょう。

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当ブログとしては、積み立てNISA時代から積み立てていた米国株を売って、日本円へと切り替えておきました。もし、ドル安円高シナリオになれば、株式は暴落し、円高で米国株を安くで買えるチャンスにもなりますし、日本株も仕込み時になります。そのシナリオを見越して、キャッシュポジションを厚めにしておいて、しばらくは様子を見ようと思います。

自分にとって心地よい水準で投資をしておき、暴落時に買い向かえるぐらいのキャッシュがないと利益にはなりません。米国株が史上最高値を付けている今、売却しておくことは投資行動として満点の行動でしょう。もちろん、ここからどこまで上昇するかわかりませんが、それは結果論であり、後出しじゃんけんのようなものです。未来がわからない中で投資判断を下さなければならないので、史上最高値で売ることは間違いなく正しいと言えます。

メインシナリオ通りに進んだ時のことを想定して、どの株を買うのか?またはゴールドなどの投資を増やすのか?いろいろと悩みます。法定通貨の信頼性が損なわれている現在では、株式だけの投資はあまりリスクヘッジにならないからです。今後も、分散投資を心がけて相場から退場しないように投資を継続していきます。

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