【最長の政府閉鎖】アメリカ社会が崩壊の一途をたどり、AIだけが生き残る

週刊投資経済

こんにちは、くろいずです。

毎週土曜日に更新する、投資に関わる経済ニュースをお届けします。
1週間内に発表された経済指標などを定期的にウォッチし、今後の経済動向について解説します。

※投資を推奨する記事ではございません。投資は自己責任・自己判断のもとよろしくお願いします。

2025年11月3日~2025年11月7日の経済情報

2025年11月 ISM景気指数が発表!

  1. 製造業景況指数(Manufacturing Purchasing Managers’ Index, PMI): 製造業の生産活動、新規受注、在庫、雇用などの項目について調査し、それらの指標を総合的に評価したものです。PMIは、50を基準として、50以上で景況の改善を示し、50以下で景況の悪化を示します。
  2. 非製造業景況指数(Non-Manufacturing Purchasing Managers’ Index, NMI): 非製造業(サービス業、建設業など)の新規受注、ビジネス活動、雇用、在庫などの項目について調査し、それらの指標を総合的に評価したものです。NMIも、50を基準として、50以上で景況の改善を示し、50以下で景況の悪化を示します。
ISM景気指数今回(10月)市場予想(10月)前回(9月)
製造業48.749.449.1
非製造業52.450.750.0
製造業内訳今回(10月)前回(9月)
新規受注49.448.9
雇用46.045.3
非製造業内訳今回(10月)前回(9月)
事業活動・生産54.349.9
新規受注56.250.4
雇用48.247.2

今回の結果を見ると製造業の指数が著しく悪化し、非製造業には回復の兆しが見えます。おそらく、製造業が現在の実体経済を表しており、非製造業に関してはクリスマスシーズン前ということで、一時的に指数が良くなっているのではないか?と想像します。

現状のアメリカ経済では、非製造業のような景気を持ち直す要因がほぼなく、これからどんどんと衰退していくことが予想されます。その証拠に、大手企業が次々にリストラを発表しています。

↓スターバックス店舗閉鎖とリストラの発表

↓アマゾン1万4000人のリストラ

アマゾンは1万4000人、米国で進むAIリストラが日本で全く起きないのはなぜか?AI時代に深刻化する企業の競争力格差 【生成AI事件簿】日本企業に立ちはだかる解雇規制と組織の壁、米国追随ではない日本型AI活用モデルが急務 | JBpress (ジェイビープレス)
米国で「AIリストラ」が話題になっている。文字通り、AIの導入によって業務が効率化され、不要になった従業員が解雇されるという現象だ。 雇用動向調査を専門とする米国のコンサルティング(1/5)

そして、この背景にはAIによるホワイトカラーの人員削減という姿が見え隠れしています。これまで、ただの事務作業や管理業務などは人が行ってきましたが、これからの時代はすべてAIによって処理させることで、人件費を削減し、売り上げに貢献するという戦略だそうです。

こうなってくると、アメリカのような簡単に人をクビにできる社会であれば、容赦なく大胆に行動してくることは間違いありません。それこそが、アメリカの経済成長(笑)の源泉なのですから。しかし、クビになった人たちが今後淘汰されていくとなると、経済成長は一時的に減速すると思います。その後は、AIを使いこなした少数の勝者だけが勝ち残るような社会へと進むことになるでしょう。ですので、今はアメリカ社会の過渡期を日本から傍観しておくぐらいがちょうどよいですね。

スポンサーリンク

2025年11月 ADP雇用統計が発表!

  1. 労働力参加率(Labor Force Participation Rate): 労働力参加率は、ある国や地域において、労働可能な人々が労働市場に参加している割合を示します。就業者や求職者の人数を労働力として計算し、総人口に対する割合として表されます。
  2. 失業率(Unemployment Rate): 失業率は、労働市場において仕事を求めているが見つからず、かつ積極的に求職している人々の割合を示します。一般的に、失業率が低くなると、労働市場が健全であることを示し、経済の好調を反映する指標とされています。
  3. 雇用創出数(Employment Creation): 雇用創出数は、ある期間(通常は月次または四半期)における新たに創出された雇用の数を示します。これは、新たな雇用契約や雇用拡大によって生まれた雇用機会の数を指します。
ADP雇用統計今回(10月)市場予想(10月)前回(9月)
雇用者数4.2万人3.2万人-2.9万人

アメリカの政府閉鎖が長引いているため、今回も米国政府から発表される雇用統計ではなく、民間が計測しているADP雇用統計という指標を用います。結果を見ると、前回のマイナスから大きく回復しているように思いますが、前述のISM景気指数でもお伝えした通り季節性の雇用が大きく寄与している気がします。

雇用統計の動向も気になりますが、それよりも今回のアメリカ政府閉鎖が長引いていることが問題視され始めています。過去に政府閉鎖が行われたことが何度もありますが、今回はその期間の長さが最長だということです。

米国政府機関閉鎖は過去最長に

このまま、アメリカ政府閉鎖が続くと、日本でいうところの公務員のような人たちに給料が支払われないため、ますますアメリカ経済が落ち込んでいくことは間違いないでしょう。今のアメリカは、投資に適しているような環境ではないと思います。今後も、アメリカの動向をウォッチしながら、投資タイミングを計りたいと思います。

コメント

  1. モーリー より:

    ブログ拝見させていただいております。
    ISM景気指数やADP雇用統計など、具体的な数値をもとに丁寧に分析されており、非常に理解しやすかったです。AIリストラや政府閉鎖の影響にも触れられており、今後の経済動向を考える上で大変参考になりました。

    • くろいず より:

      モーリーさん

      いつも当ブログをご覧いただき、ありがとうございます。
      今はAI相場であり、AIが経済を動かしつつあります。しかし、アメリカの経済面を見ると非常に厳しい状況におかれているのは間違いないため、今後の混乱は避けられないでしょう。
      その前提で、余剰資金を確保しつつ投資を継続することが大切です。

タイトルとURLをコピーしました