こんにちは、くろいずです。
毎週土曜日に更新する、投資に関わる経済ニュースをお届けします。
1週間内に発表された経済指標などを定期的にウォッチし、今後の経済動向について解説します。
※投資を推奨する記事ではございません。投資は自己責任・自己判断のもとよろしくお願いします。
2025年5月26日~2025年5月30日の経済情報
2025年5月 PCEデフレーターが発表!
個人消費支出(Personal Consumption Expenditures, PCE):これは、アメリカの世帯や個人が購入する商品やサービスにかかる支出を示す指標です。これには食料、住居費、医療費、交通費、エンターテインメント費などが含まれます。個人消費支出はアメリカのGDP(国内総生産)の大部分を占めるため、その変動は経済全体の動向に大きな影響を与えます。
PCEデフレーター:個人消費支出の物価変動を示すための指標で、消費者が支出する商品やサービスの価格変動を追跡します。これにより、消費者物価の変動を測定し、インフレーション(物価上昇)やデフレーション(物価下落)の兆候を検出するのに役立ちます。
前年比 | 今回(4月) | 市場予想(4月) | 前回(3月) |
---|---|---|---|
PCE | +2.1% | +2.2% | +2.3% |
コアPCE | +2.5% | +2.5% | +2.7% |
今回の結果から、インフレ圧力が緩和しつつあることが分かります。特にコア指数の低下は、食品やエネルギーの変動を除いた基調的な物価が安定している兆候です。米国の消費者としてはクレジットカードローンの延滞率が高くなっていることを考えると、今後も消費に回すお金が限られてくるのではないか?と推測します。
FRBの金融政策見通し
今回のPCEデフレーターの結果は、インフレがFRBの目標である2%に近づいていることを示しています。市場では、年内にもう1回の利下げが予想されており、金利動向が今後の焦点です。ただ、このまま高金利を維持していれば、PCEデフレーターが2%を下回ることも考えられるので、FRBとしてはそろそろ利下げへと動き出すかもしれません。そうなると、いよいよドル円はドル安円高方向へと動き、アメリカ株にとっては良い環境であり、日本株にとっては悪影響を与えるでしょう。
ただし、景気後退のリスクを考えての利下げであれば、その先のリセッションを警戒することになるので、株式市場が暴落するリスクもあり得ます。現在のアメリカ経済を考えると、失業率が上昇し始めているタイミングであり、家計の債務(クレカの延滞など)を考えれば、生活のためのお金を捻出することさえ厳しい環境にあります。こういった点を考慮すると、FRBの利下げを喜ぶにはまだまだ早く、リセッションの警戒感を高めるのが自然なのだろうと思います。
投資戦略
今のアメリカの環境を見ると、今後はリーマンショックのようなリセッションが発生する可能性があります。そうなった場合、日本からもS&P500などに新NISAで投資をしている人は、大きく資産が目減りすることになると思います。なので、積み立て投資はそのまま積み立てを継続しつつも、日本株や債券などへの投資も考慮し、分散を行いながら資産防衛を考えたほうが良いと思います。個人的には、S&P500やオルカンではなく8資産バランスやTOPIXへと投資信託を2年ほど前から変更しています。そして、いざ暴落が発生した時には8資産バランスや米国債券などを売り、株を購入する予定です。こうすることで、暴落した株式をそれほど暴落していない資産で購入できることになるので、投資のパフォーマンスが出せると考えています。もし、暴落が来なかった場合でもこのまま積立は継続しながら、日本株への投資を進めていきます。何が来ても動じないような分散を考えて、投資を継続しましょう。
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