【利下げで崩壊】アメリカ経済のチグハグさが生んだ、リセッション確定前夜

週刊投資経済
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こんにちは、くろいずです。

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1週間内に発表された経済指標などを定期的にウォッチし、今後の経済動向について解説します。

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2024年6月24日~2024年6月28日の経済情報

2024年6月 米PCEデフレーターが発表!

円安が160円を突破し、このままじわじわと進んでいくことが予想されていますが、PCEデフレーターの結果次第では状況が一変します。ただ、PCEの結果が強い場合は、アメリカが利上げをしてでもインフレを抑えるのではないか?という予想から、日米金利差が拡大し、より一層円安へと加速することが考えられます。

個人消費支出(Personal Consumption Expenditures, PCE):これは、アメリカの世帯や個人が購入する商品やサービスにかかる支出を示す指標です。これには食料、住居費、医療費、交通費、エンターテインメント費などが含まれます。個人消費支出はアメリカのGDP(国内総生産)の大部分を占めるため、その変動は経済全体の動向に大きな影響を与えます。
PCEデフレーター:個人消費支出の物価変動を示すための指標で、消費者が支出する商品やサービスの価格変動を追跡します。これにより、消費者物価の変動を測定し、インフレーション(物価上昇)やデフレーション(物価下落)の兆候を検出するのに役立ちます。

前年比今回(5月)市場予想(5月)前回(4月)
PCE+2.6%+2.6%+2.7%
コアPCE+2.6%+2.6%+2.8%

結果は、市場の予想通りでした。この結果を受けて、利下げの予想が市場のコンセンサスとなり、9月には利下げが行われるとの予想が大半となりました。

おそらくFRBとしては、失業率がじわじわと上昇していることを懸念し、これ以上の利上げ及び金利の高止まりを早くやめたいのだと思います。というか、11月の大統領選挙に向けて、失業率が上昇していては現政権が勝てないため、そのような圧力がかかっているのだろうと予想できます。ただ、大統領選挙後はタカが外れたように好き勝手にやる可能性があるため、現バイデン政権の再選は一層の円安を招くことだろうと予想できます。

しかし、トランプ大統領が当選した場合は、今のドル高を是正すると意気込んでいるため、円高へと振れるかもしれません。どのような状況になろうとも、ポジションを偏らせることなくバランスさせておくことが重要な時期だろうと思います。

また、PCEの結果を見ても2%に下げるにはまだまだ利上げしないといけないような気もします。この辺のチグハグさをどうとらえるか?先を見据える力が試されます。

当ブログとしては、これから失業率がぐんぐんと上昇するだろうと予想していますので、利下げに踏み切らざるを得ない状況に追い込まれるだろうなと思います。そして、過去の例を見ても失業率の上昇は、一度始まると短期間で急激に上昇します。そのプロセスを経て、リセッションへと経済が落ち込んでいくのです。

上記は、1980年からの失業率のデータとなります。一度上昇が始まると、急激に上昇し、グレーのリセッション領域へと重なっていることがわかります。このように、経済がチグハグな状況で下手に利下げもできないし、利上げもできないような状況へと追い込まれると、過去の例にならって必ずリセッションへと陥ります。

その時に、日本経済やドル円、日本株への影響が気になるところです。

  • 日本経済・・・アメリカに追随して落ち込む傾向にある。
  • ドル円・・・利下げにより、円高へと振れる可能性が高い。
  • 日本株・・・円高の影響で、日本株が売られて円をドルに換える可能性が高い。

あくまで予想ですが、このような状況になるのではないでしょうか…?ただ、この時にため込んでいたキャッシュを使って、日本株を買うもよし、ドルへと転換し米国株を買うもよし、という状態になっていれば一番身動きがとりやすいだろうと思います。

つまり、今は日本円で待機させておくことが良いかもしれません。ここでもバランスを取って全額日本円ではなく、ドルも持ちつつ円も貯めておくような状態を作っておくことが大事でしょう。

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