【景気の先行指標】TELの決算から読み解く、今後の景気予想

週刊投資経済
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こんにちは、くろいずです。

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2024年5月6日~2024年5月10日の経済情報

2024年第4四半期 東京エレクトロンの決算が発表!(2024年1月~3月)

景気敏感株と呼ばれる半導体セクターの決算を見ると、今の景気が良いのか悪いのかわかる!などと言われていますが、さらに一歩前の先行指数である半導体製造装置の東京エレクトロンが決算発表を行いました。

半導体製造装置は、半導体セクターへと取引を行っているわけですから、その売れ行きによって今後の半導体が増産されるのか?減産されるのか?一足先にわかるというわけです。そして、半導体は景気が良い時に売れるわけですので、半導体を増産するということは景気が良い、半導体を減産するということは景気が悪いということになります。つまり、東京エレクトロンの決算は、今後の景気を占うものとなっています。

※前回の東京エレクトロンの決算発表記事はこちら

東京エレクトロン決算資料はこちら

損益状況2023年3月期2024年3月期前年同期比
売上高
(百万円)
2,209,0251,830,527-17.1%
営業利益
(百万円)
617,723456,263-26.1%
経常利益
(百万円)
625,185463,185-25.9%
EPS
(円)
1,007.82783.75-22.2%

前年度と比較すると、大きく落ち込んでいます。しかし、今年度は元々の業績予想が低く提示されていたので、このような着地になっているのだと思います。また、予想した業績に対して結果は上回っているため、問題はなさそうに感じます。

ただ、2024年度の業績予想を低く見積もっており、予想は上回ったとはいえ結果も冴えなかったということは、2025年へ向けて景気が悪くなる可能性があるということです。(半導体製造装置は、景気の先行指標になっているため。)

そして、2025年度の業績予想は回復基調にあるということから、2026年ぐらいに景気が良くなっていくという予想でしょうか。その理由としては、AIサーバーの成長やPC・スマートフォンの需要が回復されるだろうとのことです。

しかし、決算資料の7ページ目に記載されていますが、地域別売上高構成比に関しては依然として中国に向けて47%ほどと、売り上げの半分が中国になっています。今、中国は経済が低迷しており、これから不動産バブル崩壊に伴う不良債権の問題が発生し、日本のバブル崩壊よりも規模の大きい金融危機が訪れることになります。その中国が、製品を購入してくれなくなると東京エレクトロンの売り上げも大きく落ち込むことになると思いますので、そこだけは注意が必要だと思います。

今回の決算発表からは、2024年~2025年は景気が落ち込むであろうことと、2026年ぐらいからは景気が良くなっていくことがわかりました。アメリカの現状を見ても、なんとなく一致しているような気がします。やはり、半導体製造装置は景気の先行指標になり得るのかもしれません。

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