【もうCPIどころではない】アメリカ経済はアクセルとブレーキを同時に踏んでいる状況

週刊投資経済
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こんにちは、くろいずです。

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1週間内に発表された経済指標などを定期的にウォッチし、今後の経済動向について解説します。

※投資を推奨する記事ではございません。投資は自己責任・自己判断のもとよろしくお願いします。

2024年9月9日~2024年9月13日の経済情報

2024年9月 米CPIが発表!

CPIとは、一定の基準年度を基準として、その年度における一般消費者の物価水準を100とし、それ以降の年度での物価の変動を比較します。具体的には、一定のカテゴリー(食料品、住宅、交通費など)の代表的な商品とサービスの価格を調査し、それらの重み付けを行って指数を算出します。
CPIは通常、インフレーション(物価上昇)やデフレーション(物価下落)の指標として使用されます。インフレ率は、異なる期間でのCPIの変動を通じて計算されます。

前年比今回(8月)市場予想(8月)前回(7月)
CPI+2.5%+2.6%+2.9%
コアCPI+3.2%+3.2%+3.2%

CPIの方は2%へと近づいてきましたが、コアCPIのほうが依然として3%を割り込まずに粘り強いインフレが定着していることがわかります。これまで、アメリカ経済は5.25~5.5%の高金利を1年以上継続してきたにもかかわらず、ここまでインフレが落ち着かないのはまだまだ引き締めが足りないからなのでしょうか?

現在のアメリカは、政治と中央銀行が景気に対してアクセルとブレーキを同時に踏んでいるため、インフレが落ちてこないと言われています。

どういうことかというと、アメリカの中央銀行であるFRBは政策金利を引き上げました。それはもう、とんでもない速度で急激な利上げを行ったため、破綻する銀行が発生するほどの経済ダメージを与えました。この金融政策が意味するところは、間違いなく景気にブレーキをかけています。

一方で、アメリカ政府はひたすら民間企業へとお金を流し続けています。上記の銀行破綻の際には、BTFPと呼ばれる銀行への融資を行ったり、チップス法と呼ばれる半導体製造事業をアメリカ国内に呼び込むための財政支出を行っています。また、次の大統領次第ではどうなるかわかりませんが、トランプ大統領は法人税の引き下げや富裕層への優遇措置などを公約に盛り込んでいます。これらが意味するところは、間違いなく景気にアクセルをふかしている状態です。

【日本株の時代到来】強い日本経済と実体を伴わないアメリカ経済
日銀短観: 日銀短観は、日本国内の企業による景気評価を示す重要な指標です。 今回の発表では、大企業業況判断がかなり良好な数字となり、特に非製造業の景況感が高まっています。 この好調なデータから、日本経済は上向いており、賃上げなどが消費を刺激し、景気向上に寄与すると予想されています。 新NISAなどにより、日本の投資が増え、設備投資や雇用の増加につながる可能性があるとの指摘です。 米国ISM景気指数: 米国のISM景気指数は、製造業と非製造業の指数からなり、企業の経済活動の景況感を測るために利用されます。 今回の発表では、製造業の数字が増加傾向にあり、景気が盛り返していることを示唆しています。 ただし、この好調な経済指標が金利上昇を引き起こし、債券市場に影響を与えているとの指摘があります。 米国雇用統計: 米国の雇用統計は、労働市場の状況を示す指標です。 雇用者数が増加している一方、失業率も上昇しており、特にパートタイム労働者の増加が影響しています。 平均時給の鈍化も指摘されており、経済の実態が予想よりも良くない可能性が示唆されています。 将来的には、景気がさらに悪化し、金利が下落する可能性についても言及されています。

このように、アメリカのインフレが落ちてこない理由には、中央銀行の金融政策意外の部分が大きな問題となっています。そして、アクセルを踏みながらブレーキをかけている今のアメリカ経済では、スタグフレーションという状態に陥っています。

スタグフレーションとは、「景気が停滞しているにもかかわらず、物価が持続的に上昇すること」を意味しており、現在のアメリカの状態にぴったり当てはまっています。

そして、一般消費者はすでに消費意欲が低下しており、家計のバランスシートも非常に悪い状態に陥っています。

もはや、発表されるCPIの結果がどうだったか?などのレベルではないと思います。このまま、企業の売り上げが低下し、失業率が上昇し、商業用不動産のローンが不良債権として焦げ付き、米国株の暴落は確実に発生し、リセッションへと陥るでしょう。

どの経済データを見ても、ネガティブな状態が映し出されるだけで、これから景気がよくなる要素がありません。

ただ、大統領選挙までは景気後退に陥らないと思いますし、大統領選挙後も数ヶ月は大丈夫だろうと予想しています。その後、取り返しのつかないような景気後退に陥るのではないか?と当ブログでは予想します。

引き続き、積立投資は継続しながら円のキャッシュ待機を進めておきます。

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